言葉と言うのは服装と同じで、
その人に『似あう・似合わない』というのがあるようようです。
僕の場合は、コラボ、マネージメント、CSといった言葉が苦手。
どうも自分の言葉ではないようでしっくりきません。
自分の知識や教養のせいかもしれませんが、
物事の本質が曖昧になる印象がありますし、
『その言葉の持つイメージに自分が組み込まれていく』ような違和感があるからです。
使えば使うほどに主体性が無くなっていき、
『結局何したかったんだっけ?』と途方に暮れている自分を想像します。
これと似たようなことはカーテンにもあるように思います。
メーカーはこぞってモダンを前面に出し、
素敵なカタログ写真の影響で買われる方もいらっしゃるでしょう。
家具やラグなどを同じテイストで揃えていけば、
間違いなく素敵な空間が出来上がると思います。
でも本当に大切なのは、
『自分の好きな空間ってどんなだろう?』ってことではないでしょうか。
そんなことを考えさせるきっかけになったのが、
サンゲツのロマネ・モードに掲載されているこの生地。
マフラーのような太番手の糸、エスニック感漂う色柄。
どれも今年のトレンドはありません。
でも、どの現場でも忘れられないほど印象に残る生地でした。
まずは厚木市のM様の現場。
欄間のある2間窓に赤(CK9309)をご採用頂きました。
隣の2つの上げ下げ窓はあえてシェードにせず木製ブラインドで。
2つのアイテムの橋渡し役として、
カーテンにも木製ブラインドと同じバランスを付けてカーテンボックス風にしました。
お次は二宮町のS様の現場。
ステンドグラスの照明に合わせて赤をご採用頂きました。
こちらは裾切り替えのカーテンにしました。
1窓しかないため1つの生地では単調になってしまうこと、
エスニックよりちょっとカントリー寄りなイメージにしたかったこと、
お安い生地の面積を増やすことでご予算的にも納まることが理由です。
多色使いのストライプをポイントとして使いますので、
どの位置から始めてどの位置で終わるかまでお客様と相談して決めています。
最後は小田原市のO様の現場。
グリーンとブラウンを基調にしたCK9308をご採用頂きました。
O様の現場も全て同じではこの生地が活きないため、
あえて奥の滑り出し窓だけをこの生地でシェードにしました。
掃出し窓はざっくりとした質感の無地を合わせ、
タッセルをCK9308にすることで統一感を出しています。
カーテンレールは、床よりもカーテンとの相性を考慮してブラウンに。
シェードは1巾を2分割、
カーテンはお手頃価格の生地(均一カーテン)にすることで、
お安く且つ素敵に仕上げることが出来ました。
本当はもっとお洒落な言葉を駆使して
お部屋の素敵さをご説明したいのですが、
どうも私はインテリア業界の言葉が苦手で上手に使えないのです。
このブログを始めて5年。
いまだに生地のことをファブリックって言えない位ですから。
何か照れくさくて(笑)