気付けば2月も半分を過ぎ、
このままでは冬も終わってしまうので、
今日は寒さ対策の間仕切りの現場をご紹介。
まずはアコーディオンカーテンを取り付けたM様の現場です。
採寸に伺った際に頭を抱えたのがコチラ。
中央に柱のある2つの開口部に取り付けるのですが、
左の開口部の天井の一部に桟(さん)があり、
そこに取り付けるとアコーディオンがはみだしてしまうのです。
そこでちょっと一手間。
木部のない部分にクロスを貼った木材を取り付け、
そこにアコーディオンを取り付けました。
これによって柱の中央に取り付けが出来、
本体が柱の奥行きの中で納まります。
お次はリビング階段の開口部の間仕切りです。
暖房効果を高めるためにロールスクリーンを付けたのですが、
こちらは見た目を一工夫。
リビングに取り付けたバーチカルブラインドの関係で、
イエローのロールスクリーンを付けたのですが、
そのままでは巻き上がっている時に目立ってしまいます。
そこで、木製ブラインドのバランスを付けました。
と、そこまでは珍しくない施工例なのですが、
一手間かけたのが廻り縁(天井と壁の見切り材)との納まり。
そのまま付けると、壁より先に廻り縁に当たり隙間が出来てしまうので、
事前にその分を『欠いて』壁にぴったり納まるようにしました。
ちなみに右の写真は、同じような開口部にカーテンを納めた現場。
向かって右がリビング、左がキッチンになっているため、
どちらからも出入りしやすいよう、マグネットランナーを両端に入れています。
ちょっとしたことですが、これだけで利便性は大きく変わってきます。
お次も同じリビング階段の開口部なのですが、
こちらは開口部が平面(1面)でないケースです。
ロールスクリーンではきれいに塞げないので、カーテンにしました。
出窓用のカーブレールを取り付けて、
開けているときは階段部分にかぶらないように納まります。
そして、こちらで一工夫したのはブラケット。
このレールには『ワンタッチ天井付』と『天井付』の2タイプのブラケットがあり、
通常私たちが使うのは前者です。
でも、裏側が見えるこの場所ではなるべく目立たせたくない…。
そこで、サイズの小さい『天井付』を使いました。
些細なことですが、これも見た目に大きく影響します。
最後は収納棚下の開口部の間仕切りです。
取付け可能な奥行きはたったの2㎝。
色々な商品を考えた挙句、カーテンでの納品となりました。
カーテンレールはトーソーのネクスティ。
レール幅は同社のウインピアの方が小さいのですが、
エステルームという場所を考え、ランナーの音が静かなネクスティにしました。
カーテンは寄せた時のボリュームを無くすためと、
中の雑然とした感じが見えず、でも物の配置場所は何となく分かる、
という透け感の生地にしています。
これを探すだけでも大変だったのですが、縫製にも一工夫しました。
上部は畳んだ時の奥行きを無くすため1ツ山にし、
50㎜のアジャスターフックにして丈に対してバランスを取りました。
裾も同じ理由でウエイト巻きロック加工にしています。
どの現場もそうですが、
お客様が必要としていたのは、カーテンやロールスクリーンと言った『商品』です。
でも、私自身は『〇〇という商品を付けて良かった』という言葉ではなく、
『当店に頼んで良かった』という言葉を頂ける仕事をしたいと思っています。
シンプルな仕事にどれだけ自分のエッセンスを残せるかは、
私が最も大事にしている事の一つなのです。