カーテンには色々な定番柄がありますが、
花柄やアニマル柄と言った『紋様』ではない柄には、作り手の個性や特徴、お国柄が出ます。
花柄が最も愛される国、イギリスはローラアシュレイのような大ぶりのオールドローズで、
フランスはスタイリッシュでエレガント、
北欧は、花の特徴を強調したデザインのプリント生地というように。
では、海外品に共通するアニマル柄の特徴は?と言うと、
『けっして可愛く描かない』ことだと思います。
そして、『それなのに、なぜかとっても可愛く見える』のです。
Y様がキッズルームに選んだのはそんな輸入品の動物柄でした。
どの犬もなぜか無表情なのに、見ているだけでニヤニヤしてしまうほどに可愛く描かれています。。
でも全体に使うと大人っぽく仕上がってしまうので、バランスにだけ使いました。
カーテンは色を合わせてベージュ、ブラウン、オレンジの3色で。
裾の10㎝だけをブラウンにすることで、無地の部分でも可愛らしさを強調しました。
2階のホールにもアニマル柄、こちらは当店でも人気の象さんレースです。
柄がはっきりと見えるよう、フラットカーテンでお仕立てしました。
裾は草原をイメージしてグリーンのバイアステープで。
一般的な作り方だと10㎝の折り返しになるのですが、それでは柄が重なってしまいキレイではありません。
そうした弱点を利用して、逆に仕上がりを良くすることができました。
ところでこの象さんレース、
一見、海外品のようにも見えるデザインですが国産品です。
バーンアウトの技法を使ってアップリケのように描かれた象さんには、
キッズカラーではないパープルやグレー、濃いネイビーなどが使われ、
どの象さん無表情でありながら、なぜかとっても可愛く見えます。
私の知る限り、日本で最高のアニマル柄であり、キッズ向けカーテンだけ思います。
以前、ある幼稚園の先生がこんなことをおっしゃっていました。
『海外のおもちゃは確かに子供向けではあるけれど、決して子供騙しではないのよね』
あ~、とっても分かるなあ。