巷ではまだまだWBCの話題でもちきりです。
特にイチローの話題が多いようですが、
今回一番男を上げたのは原監督じゃないでしょうか。
現役時代、OBやファンから『チャンスに弱い』だの何だのと好き放題言われて、
それでも文句を言わずに頑張り続ける原選手が好きでした。
引退試合でホームランを打ったとき、
天高くバットを放り投げた姿が今でも目に焼きついています。
本当は言いたかったその全てを、
放り投げたバットに乗せたように見えました。
今回も、原監督は現役時代と同じでした。
好き放題言われて、それでも我慢して。
言われる選手の気持ちが痛いほど分かったんじゃないでしょうか。
原ジャパンじゃなくて、侍ジャパン。
そんな、選手が主役という気持ちも原監督らしかった。
シャンパンシャワーの時の挨拶で、『おめでとう!』と叫んでましたが、
あれは他人を祝福する言葉です。
あなたは言ってもらう立場だろうに…
さて、今回も真面目に現場紹介。
O様のお宅です。
永いお付き合いのお得意様ですが、今回家を建て替えることになり、
設計図が出来た段階ですぐに相談に来てくれました。
ありがとうございます!
リビング・居室はOさんのお使いになっている家具や
お好みのインテリアを把握しているのですぐに生地が決まったのですが、問題は1Fです。
ホームパーティや演奏会に使うホールになっていて、
窓は巾の異なる掃き出し窓が2窓。
窓枠から天井まで10cmほどしかありません。
納品したのが下の写真です。
ベージュの刺繍が入ったトルコ製のエンブロイダリーに、
同系色の無地(川島織物セルコンKA9111)のバランスという組み合わせ。
バランスは、レースのボリューム感と上品なイメージに合うよう、
曲線を使ったデザインにしました。
無地のバランスは『締りがない』ように見えることがあるので、
裾にはバイアステープを付けてあります。
タイバックはフジエテキスタイルのWDTB23GO色を合わせました。
生活感が無く、女性が集まる場所として素敵な空間になることをイメージして、
レースの1重吊りをご提案したのですが、そこにはもう一つ理由があります。
部屋から見えるこの景色!
是非お客様に堪能して頂きたかったのです。
2Fのベランダが日よけになって直射日光が当たらないこと、
演奏会などの時はシャッターを閉めることを事前にお聞きしてのご提案です。
どんな家でも『カーテンを主役にしてやるぞ』という気持ちでいる私ですが、
今回だけは原監督ゆずりの謙虚さでプランニング。 主役はこの景色に譲りました。
でも、訪れた方が景色を褒めた後、
『カーテンもとっても素敵よ』と言ってくれたら、嬉しいなあ。