『産みの母』とのご対面

先日のブログ『関西出張記②』で書きました、
『私が川島織物セルコン・市原工場の見学を熱望していた』理由について、
書きたいと思います。
(今回はあえて、以下の文章から川島織物と書きます)

今から7年ほど前、私は今とは別の店でカーテンの仕事をしていました。
そこでは川島織物との取引がなく、
私もその店の取引メーカーを『オーダーカーテンの全て』として認識していました。
ある時、新築のお客様から品番指定で川島織物のご注文を頂きました。
そこで初めて川島織物のカーテンと出会ったのです。
納品時の衝撃は、今でも忘れられません。

『この生地は、このボリューム感で、この素材感で、このドレープの出方で、
この柄だからこそ素晴らしいんだ』と、
その完成度の高さに感動したのです。
しかもそれが、高い生地ではなかったことが衝撃度を高めました。
しばらくの間、じーっと見ていたのを今でも鮮明に覚えています。

あの経験があったからこそ、カーテンの奥深さを知り、
この仕事の素晴らしさを知ることが出来ました。
私にとっては原点とも言える経験なのです。

もちろん、当時私が扱っていたメーカーの生地にも素晴らしいものはありました。
現在私が展示商品を決めている店頭サンプルも川島以外のメーカーも多くあります。
それでも私があえて川島織物の事を書くのは、
全ての生地の中での『素晴らしさ率』みたいなものが高いと言えるからです。
そして、生地を通して製作者の情熱や文化を感じ取ることができるからです。

今回工場を見学する時は、
恋人の家に初めてお邪魔する時みたいにドキドキしました。
まるで『産みの母』とのご対面のようでした。
残念ながら『育ての母』である縫製は、川島ではなく当社提携工場なのですが。
何せ『育ての母』は子育てにお金をかけ過ぎる傾向にあるもので…

窓際のサイトー について

厚木市のオーダーカーテン専門店+PLAN(プラスプラン)オーナーの斉藤です。単なる生地の組み合わせではない、専門店ならではのプランニングをご提供します。ブログでは、そんな私とスタッフの日々の仕事ぶりを綴っています。
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