窓の上のストックトン(その3)

ブログというのはWEB LOG(ウエブ・ログ)の短縮形で、
ログという言葉は日々更新という意味だそうです。
ヤバイ!最後に更新したのが2週間も前でした。スイマセン。
今回で地味~な機能性レールの話は終わりです。
最後にちょっと変わった取付をした現場を紹介しましょう。

M邸ブラケット①

 

 

 

 

 

 

 

M邸ブラケット②

 

 

 

 

 

 

 

上の写真は最近工事をしたMさんのお宅です。
3間半の窓が直角に2つある、という広い縁側です。
掃き出し窓と欄間窓の上に無垢の柱(丸太)があるのですが、
そこにレールを着けて欲しいというご要望でした。
通常なら…断ります。
日本建築では柱に命があるという考えを大工さんが持っており、
そこにビスを打ってレールを取り付けることは出来ないのです。
ただ築年数が長く、Mさんも全く気にしていないので 引き受けることにしました。
問題は、どうやって付けるか?です。
築年数の長い広縁の窓は、実はカーテン屋泣かせです。
長い築年数、無垢の床、無垢の窓枠、幅の広い窓、という4条件が重なると、
両端で2cmほど丈が違うことが多いからです。
今回の現場もまさにそのケースでした。
おまけに取付面が平坦ではありません。

そこで、トーソーの取付金具No9を通常とは反対向きに付け平坦な面を作り、
そこにレールを付ける事にしました。
短いNo2ではなくNo9にしたのは、ブラケットが『おじぎ』しないためです。
取り付け位置は一旦全て床から『墨出し』し、
すべての位置が直線になっているかを確認し、
そこから数mm単位で調整するという方法を取りました。
ブラケットの数はカーテンの重さを考慮して多めに付けています。
そして完成したのが下の写真です。
アジャスターフックを何も調整しないで、3間半の窓にバッチリ納まりました。

M邸3軒半カーテン

 

 

 

 

 

 

 

今回のようなケースはまだシンプルな方で、
以前は『鉄骨にビスを打たずにレールを付けてくれ』なんて難問もありました。
下の写真がその工事写真です。

SG1

 

 

 

 

 

 

 

SG1という電器工事屋さんが使う金物を使って鉄骨を挟み、
それにレールを付けています。
この金物を見つけるまでに2週間位かかりました(苦笑)。
装飾レールと違って目立つことはありませんが、
取付箇所を選ばず、毎日使っていることすら忘れさせる快適さを持つ、
そんな機能性レールだからこそ完成した現場と言えます。

引退間近の時、ストックトンはこんなことを言っています。
『毎日やらなくちゃいけないことを一つづつこなしていく。ただそれだけのことさ』
2つの現場の機能性レールから、同じ言葉が聞こえてくるようです。

窓際のサイトー について

厚木市のオーダーカーテン専門店+PLAN(プラスプラン)オーナーの斉藤です。単なる生地の組み合わせではない、専門店ならではのプランニングをご提供します。ブログでは、そんな私とスタッフの日々の仕事ぶりを綴っています。
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