最近ウイリアム・モリスのカーテンの納品に 2軒行って来ました。
1軒は『アネモネ』、もう1軒は『ラークスパア』です。
カーテンがかかった瞬間、お客様から感嘆の声があがるのはモリスならではです。
カーテン屋冥利に尽きる瞬間ですね。
当店では、モリスだけは単独の什器に陳列しています。
他の生地と混ざってしまうと、モリス独特の世界観が伝わりにくいからです。
それだけモリスのデザインには魅力があり、
その魅力を損なうことなく織物にした川島織物の技術が素晴らしいと言えます。
モリスより高いカーテンはありますが、モリスより魅力的なカーテンは少ない、
というのが私の印象です。
モリスは19世紀に活躍したイギリスの思想家、デザイナーです。
大量生産の粗悪品が溢れていることを嘆き、(なんか今の時代と似ていますね)
生活と芸術を一体化させようという活動を展開しました。
そんなモリスの考え方にも心惹かれます。
当店の展示サンプルの前でその美しさに見とれていたTさん、
どうしてもモリスがかけたくて他のお部屋を全て手頃な商品に替えてしまったYさん、
『来る人皆が褒めてくれるんですよ』と嬉しそうに話してくれたMさん…
100年前のデザインが今も人々を感動させているのって、
本当に素敵なことだなと思います。