広い窓と大きな木

幅の広い窓のカーテンを考える時、
誰もが悩むのが『柄や色によってうるさくならないか』ということ。
もちろん私たちがプランニングをする時も、この点は非常に慎重に考えます。
ただちょっと違うのは、シンプルであれば良いとは考えていない事です。
無地のカーテンは部屋の奥行き感を無くし、圧迫感を出してしまいます。
家を建てた時に多くの方が経験することですが、
建前直後の構造の時より、壁が出来た時の方が部屋は広く感じます。
カーテンを掛けると、また少し広く感じます。
奥行き感が出ることで、部屋を広く感じさせるからです。
シンプル過ぎるカーテンは四方を壁で囲まれている感覚を与えてしまうので、
逆に圧迫感が出てしまうのです。
なので私たちが広い窓のプランを考える時は、
『色や柄を出しても問題ない境界線はどこか』となります。

W様のマンションでは、こうしたことを踏まえてフロントレースをお勧めしました。
008

 

 

 

 

 

 

 

レースを手前に持ってくることで、ドレープとの間に空間が出来、
それが奥行き感を与えます。
ドレープと違って柄が手前に出てくる感覚もありませんので、
こうした広い窓でも柄を楽しむことが出来ます。

012

 

 

 

 

 

 

 

 

腰高窓はダブルシェードにしました。

006

 

 

 

 

 

 

 

 

伸びやかな草木を描いた大きな柄ですので、
この四角の中にどのように柄を落とし込むとキレイかを、
サンプルを使って事前に確認し、
加工所さんに写真付きで指示を出して製作しています。

このお部屋にこの生地をお勧めしたのは、
W様がナチュラルモダンのお部屋を希望されていたからなのですが、
実はもう1つ、大きな理由があります。

013

 

 

 

 

 

 

 

 

スリガラスのベランダの壁の向こうに見える、大きな木。
W様はこの木が見える位置を計算して、このお部屋に決められたそうです。
今回ご採用頂いたレースは、総柄なのですが中間が無地になっています。
そしてそこからはあの大木を見ることが出来ます。
伸びやかな草木柄に挟まれた大木。
そんな、景色とカーテンが一体となった空間を作りたかったのです。
お蔭様でW様にもとても喜んで頂くことが出来ました。
W様、ありがとうございました。

窓際のサイトー について

厚木市のオーダーカーテン専門店+PLAN(プラスプラン)オーナーの斉藤です。単なる生地の組み合わせではない、専門店ならではのプランニングをご提供します。ブログでは、そんな私とスタッフの日々の仕事ぶりを綴っています。
カテゴリー: その他 パーマリンク