カーテンと言うとヨーロピアン調のクラシカルなイメージを
お持ちの方もいらっしゃると思いますが、
私たちカーテン屋にとっても、そのスタイルは特別なものです。
個人的な好き嫌いを超越して、
この仕事をしている者にとって揺るがない特別な感情があります。
N様の現場ではそんなクラシカルスタイルで各室をお作りしました。
まずはリビング。
カーテンの王様とも言うべきスワッグバランス。
男性的でシックなイメージのお部屋に合わせ、
グレーベージュのダマスク柄のドレープにダーク系のフリンジを付けました。
中央に挟まれた小窓はアクセントを付ける意味で、あえてフラットバランスに。
写真には写っていませんが、同じ窓が他に2か所あり、
部屋全体でのバランスを考えながらプランニングしています。
製作はもちろん、当店の提携加工所であるアートケイさん。
全国トップクラスの専門店の仕事を数多く手がけていますので、サスガの出来栄えです。
次は寝室です。
こちらは裾をデザインカットしたフラットバランスにしました。
エレガントな雰囲気を持つデザインですので、
柄はあえてクラシカルな縦ストライプで。
ベッドの両端の小窓は、あえて床までの寸法でお作りし、
バランスの裾の曲線もシンメトリーにしています。
最後は1Fと2Fのトイレ。
別宅という場所なので、生活感の無いプランにしたいと考えました。
でも、あまりお金を掛けたくない場所でもあります。
そこでお手頃価格の無地を1.5倍ヒダにしてコストを下げ、
フラットバランスと合わせました。
リビングと寝室のデザインを考慮して、
家全体として統一感が出るデザインを念頭に置きました。
どのお部屋をどの順番で周っても、急激過ぎる変化が無いこと。
でも、各部屋ごとに特徴を持たせること。
そうしたコンセプトでプランニングをしましたので、
トイレは各部屋を繋ぐ非常に重要な場所だったのです。
N様にはプランニングから工事まで、
とても楽しくお付き合いを頂きました。
木工が趣味でプロ顔負けの技術と道具をお持ちの方で、
その後自作のトイレットペーパー置きをプレゼントしてくださいました。
今でも大切に使わせて頂いています。
N様、誠にありがとうございました。