遅咲きの研究者

自分で言うのもなんですが、
研究熱心な私はいつでも自分で試すことに余念がありません。
中学生の頃、ノーベルがダイナマイトを発明した事に感銘を受けた私は、
学校のトイレでクラッカーを鳴らしてノーベルの気持ちを感じようとしました。
結果的にこの研究は緊急学年集会という事態を引き起こし、
職員室で生徒指導の先生にボコボコにされるという悲しい結末を迎えます(笑)

でも、研究熱心な私はそんなことではへこたれません。
電話を開発したベルの話に感銘を受けた私は、
『チャイムを録音して終業前に流したら授業は終わるか?』
という新たな研究に着手します。
この研究もまた、
テープを流した直後に録音時に遠くて鳴いていたカラスの声が
大音量で流れて終わると言う悲しい結末を迎えました(笑)

しかしそんな研究精神は社会人になっても活かされています。
まずは、今や新たな定番スタイルとなりつつあるフロントレース。
フロントのオパールプリントのレースはスミノエのU3239。
バックは均一カーテンですが、価格ではなく色と素材感でのセレクトです。

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薄い上品な水色とシルバーラメの組合せが非常にキレイです。
2色以上のカラーを持つ生地には『作り手がイメージしていた色』 と
『売るために必要な色』 がありますが、
この生地はこの色が前者ではないでしょうか。
上品さとモダンさを併せ持つ非常に魅力的な生地です。
張りのある分繊糸の生地でありながら、
横糸にレーヨンを使用することで柔らかなドレープが出るのも特徴です。

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これまでにも何度か納品してきたスタイルですが、
研究熱心な私は今回タッセルに一工夫してみました。
と言うのも、以前からこのスタイルに合うタッセルを探していたからです。
ドレープと共布?レースと共布?それとも装飾タッセル?
いずれもキレイですが、
このスタイルならではのタッセルってないかなぁと思っていました。
今回、Y様にお任せ頂いて作ったのが下の写真です。

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ドレープ生地の上にレースを重ねて作った共布タッセル。
カーテンのスタイルの特徴をタッセルでも表現してみました。
とてもきれいな仕上がりでしたので、
今後、フロントレースの定番タッセルにすることにしました。
Y様にも非常に気に入って頂き、
夜毎『あ~でもない、こ~でもない』 と悩んだ甲斐がありました。
Y様、このような機会を頂き本当にありがとうございました!
次回の研究熱心な私の現場紹介は、同じくY様邸です。

窓際のサイトー について

厚木市のオーダーカーテン専門店+PLAN(プラスプラン)オーナーの斉藤です。単なる生地の組み合わせではない、専門店ならではのプランニングをご提供します。ブログでは、そんな私とスタッフの日々の仕事ぶりを綴っています。
カテゴリー: 施工例, 縫製, 逆吊り・フロントレース パーマリンク