もてない男、モリスを想う

今日はウイリアム・モリスのカーテンのご紹介。
と言ってもジャガードではなく、綿100%のシリーズです。
重厚さやクラシックさを醸し出すジャガードに対し、
綿はブリティッシュ・カントリーの大人版的な印象です。

モリスのカーテンはこれまでにも何度かご紹介してきましたが、
私にとっては高校時代から憧れているブルックス・ブラザースのブレザーみたいなものです。
『買う』 のではなく 『所有』 するもの。
長い時間を共に過ごすことでオーナーの感情が入っていくアイテムです。
未だにどちらも所有していませんが(笑)

今回の現場は 『むぎなでしこ』 がモチーフの 『コーンコクル』。
綿ならではの染色性の良さが活きる、大人の花柄カーテンです。

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カーテンレールは、照明に合わせてクラスト19のブラス色。

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タチカワのアイアンレールには照明に似たリーフ型のキャップがあるのですが、
ブラス色がないので、お客様と相談の上、色を優先しました。
ジャガードの場合はクラシカルなBキャップを合わせることが多いですが、
今回は少し南欧風なテイストのお部屋に合わせてDキャップの組合せです。
在来工法の1間(芯~芯で182cm)に150cm巾のサッシが入っている関係で、
柱が窓の左側にしかない為、通常より低い位置に付けています。
シェードも同じ高さに合わせました。

モリスのカーテンを南欧風に使うというのは初めてですが、
私もウットリするほどの素晴らしい仕上がり。
奥様とお嬢様からも最高の笑顔を頂きました。
リピートと巾落とし分でテーブルランナーとクッションも作りましたが、
家具がまだ入っていない関係でお見せできないのが残念です。

実は、モリスは 『マイフェアレディ』のヒギンズ教授のモデルでもあります。
当時モリスの自宅に出入りしていたバーナードショーが、
裕福なモリスと下町の貧しい娘ジェインとの結婚を見て、
ストーリーを思いついたそうです。
学生時代に5人の女性に告白して5連敗し、
友人から 『お祓いに行った方がいい』 と言われた私からすれば、
非常にいけすかない話です。
でも、結婚後もモリスはジェインから愛されることはなかったというエピソードを聞くと、
非常に親近感を覚える今日この頃です(苦笑)

窓際のサイトー について

厚木市のオーダーカーテン専門店+PLAN(プラスプラン)オーナーの斉藤です。単なる生地の組み合わせではない、専門店ならではのプランニングをご提供します。ブログでは、そんな私とスタッフの日々の仕事ぶりを綴っています。
カテゴリー: カーテンレール, 施工例 タグ: パーマリンク