読売新聞に連載されている辻井喬(堤清二)氏の連載『叙情と闘争』が面白く、
掲載日の土曜日を楽しみにしています。
辻井(堤)氏と読売新聞という思想的ミスマッチだけでも充分魅力的ですが、
文化人と経営者というミスマッチを時に融合し、
時に苦悩しながら生きる氏の姿に心打たれます。
おそらくミスマッチと呼ばれるものの大半は他人が決めるもので、
当事者にとっては十分に咀嚼し得るものなのでしょう。
さて、ここまで理屈っぽく書いてきて本題です。
先日、東京都美術館に『フェルメール展』を見に行ってきました。
私を知る大半の人がそう思うように、絵のことなど全然分かりません。
日本人に圧倒的な人気の印象派の絵を見ても、チンプンカンプンです。
でもフェルメールだけは…好きなんだなあ。
何かを連想させるけれど決して明確には分からない人物の表情やストーリー性、
それを引き立たせる光の描写を見ていると、
その世界にどっぷりとはまってしまうのです。
フェルメール展が日本で開かれると新聞で見たときは、本当にワクワクしました。
会場は平日にもかかわらずものすごい人で、
ゆっくり絵をみる雰囲気ではありませんでしたが、
名画の数々を間近で見ることができ、感動しました。
『リュートを調弦する女』が以前はギターだと思われていたことも初めて知り、
(絵のタイトルって作者が決めてるのではないって事でしょうか?)
『ヴァージナルの前に座る若い女』が実はとっても小さい絵であることに驚き、
『ワイングラスを持つ娘』は頭が疲れるほどに真剣に見入りました。
実はこのことは、取引先のKさんにポロッと漏らした以外誰にも言ってません。
スタッフに『サイトーが美術館に絵を見に行ったらしい』なんて知れたら、
格好の笑い話になること必至です(笑)
インフルエンザの予防接種を受ける話をしただけで、
『サイトーさんらしくないなあ』なんて言われる位ですから。
一体どんな人だと思われてるんだろ?