架け替えでご来店された方に期間を伺うと、最も多いのが10~15年です。
その頃はまだ、このの業界は一部の専門業者の世界で、
チェーン店なども少なく、生地選びも業者主導だったと思います。
カタログも生地サンプルと写真の羅列で、
私がこの業界に入った当時も、そうでした。
大きく変わったのは旧川島織物のヴィータの登場です。
斬新なデザイン、インテリアイメージを膨らませる写真の数々、
何よりメーカーのカーテンに懸ける想いが伝わってくるカタログでした。
当時の施工写真です。
廃番になってしまったシャリ感のある無地調生地。
シンプルになりすぎないよう、吊り元をハトメにしました。
今でも人気のエポナ。
ドレープ性の良い生地ですが、
サイドボーダーを付けてシェードでの納品です。
輸入品のカントリー家具とピッタリでした。
川島だけにある出窓スタイル。
薄茶の花柄のシーアカーテンと2重吊りにし、
タッセルは共布のリボンタイプにしました。
ちょっと変わったカントリースタイルです。
ポリエステル100%ではなく、
アクリルを混ぜた点が心憎いクラシック柄。
上飾りとピーコックシェードで
重厚なオランダ製ソファに負けないようにしました。
当時のヴィータは私のカーテンに対する考え方を広げてくれました。
あのカタログがなければ、今とは全然考えの違う販売員になっていたと思います。
そろそろ各メーカーの新カタログ発表の時期です。
マーケティングの結晶みたいな内容ではなく、
販売店に渇を入れるぐらいのカタログを期待しています。