1㎝と10㎝と1年と10年

昨日はお休みを頂いて、千駄ヶ谷の東京体育館に行って来ました。
高校バスケ3大大会の一つ、ウインターカップをみる為です。
私がファンの明成高校(宮城県)は既に敗退していましたが、
ベスト8の激突はやはり見応え十分でした。
昨年、緩慢なプレーの連続で監督に頭を叩かれふてくされていた選手が、
今年は寡黙なリーダーシップでチームを引っ張っていたのが印象的でした。
今、大会のHPを見たら彼のチームは今日も勝っていて、
念願の決勝進出を果たしたようです。
昨年のベスト4から一年かけて、彼は前に進んだのです。
私よりよっぽど立派(笑)
さて今日は、施工例と言うより発注例のご紹介です。
まずは和室にシェードを付けたT様邸。

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一間半の腰高窓に2分割でダブルシェードを付けましたが、
気をつけたのはこの生地が縦ストライプということです。
分割した位置でもストライプのピッチが変らないようにしてあります。
そして、もう一つ気をつけたのが掃出し窓の寸法です。

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通常、ダブルシェードは前幕より後幕の方が1㎝短く製作されますが、
当店では掃出し窓の場合、『前幕・後幕同寸』と指示しています。
これはカーテンの場合も同じですが、
通常は後幕(レース)が下がっていることが多いので、
床からの上がり分が大きく見えないようにするためです。
シェードの場合はカーテンと違ってヒダがない分、見え方も違いますので、
色々な距離、角度から何度もチェックして、
ベルクロの貼り付け位置をミリ単位で調整します。
もう一つはK様の現場。こちらも同じ縦ストライプです。

K邸シェード

K様の場合は、後幕のリングテープの位置に注意しました。

k邸シェード2

四角の下端がちょうど畳まれた先端に来るように製作してあります。
もちろん、これも発注時に指示したものです。
最後にもう一つ。今度は浴室用のブラインドです。

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こちらは操作ポールの長さに気をつけました。
滑り出し窓の場合、採寸時に取っ手の位置を必ずチェックして、
天付け(窓枠内側付)の場合はその逆側に操作位置を持ってきます。
窓の開閉時に邪魔になるためです。
しかし今回は、そのようにするとバスタブ越しの操作になってしまいます。
そこで、同じ右側にする代わりにポールを一番短い30cmに指定したのです。
これによって、操作ポールが邪魔にならずに窓を開閉することが可能です。
(*普通に発注すれば操作ポールは40cmとなり、ノブに干渉します)
どれも些細なことかもしれませんが、
仕上がりや使い勝手に大きな影響を及ぼします。
私もそんな風に細かな気配りが出来るようになった、という事です。
10年掛けて、ですが(笑)

 

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その家を素晴らしくするのは誰だ

昨日はクリスマス。
いつもよりちょっと敬虔な気持ちになって、この世に生を受けた歓びに浸る…
ワケもなく、取引先工務店の職人さんたちとバカ騒ぎの飲み会です(笑)。
完全に悪酔いした左官屋のオヤジさんに
『オイ!カーテン屋!キスさせろ!』なんて頬奪われるし(笑)
職人気質でお酒好きな、とても素敵な人たちです。

この工務店様もそうですが、現在当店がお取引している会社は、
下請けである当店をとても大切にしてくれます。
だから私も直請け(通常のお客様への販売)・下請けの区別なく、
少しでも良いプランになるよう努力できるのです。
飲み会終了時、社長が出口に立って一人一人に握手しながら、
『一年間ありがとうございました』と頭を下げる姿に、
意気を感じない人はいないでしょう。
さて、今日はそんな当店自慢のお取引先さんの現場です。

まずは神奈川県西湘地区を中心に、自然住宅を手掛ける江原工務店様の現場。
当店の均一カーテンをメインにご使用頂いています。
今回、お客様が選ばれたのはシャンタン調の無地ドレープにボイルレース。
そのままではシンプルになり過ぎてしまうので、タッセルの位置に一工夫です。
『ちょっぴりかわいらしさを残した大人カントリー』な感じに仕上げました。

E工務店

お次は、こちらも均一カーテンをメインにご使用頂いている『アコルデ』様。
社長様、IC有資格者のご担当者様を始め、皆様とてもカーテンに協力的です。
それは何より、『お客様の為』だからです。 今回は茅ヶ崎市のS様の現場です。
オレンジがポイントカラーの遮光カーテンと無地のコンビネーションです。

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木製レールの左側は、
事前にお客様からお聞きしたエアコンが入る分だけ 開けてあります。

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小窓のシェードはリングテープが端に来るようにアタッチメントを付けた 小窓仕様です。

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ダイニング側の腰高窓はプリント柄をシェードにしました。

どちらの現場もメインとなる生地が決まってから、
『価格を変えずにもっと素敵になる方法はないかな』と、
お客様と相談しながら出来たプランです。
そんな気持ちになれるのは、当店を大切にしてくれる工務店様だからこそ。
だから私は、その感謝の気持ちをお客様に還していこうと思うのです。
気密値や断熱性など、数値で出る家の素晴らしさも重要だと思いますが、
そんな風に数値化できない素晴らしさも住宅にはきっとあるはずです。
家は人間が建てているのですから。

 

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ケンケンガクガク モデルハウス

今週は忙しさもピークとなりました。
朝イチで店を出て外出先で昼食を取り、閉店前後に帰ってくるので、
共に働くスタッフTさんですら、
ほとんど顔を合わせない日々が続いています。
コーディネートのセンスが抜群でインテリアの知識も深いTさんですが、
私とTさんの会話はカーテン専門店らしいオシャレなものではありません。
『いかに相手を怒らせるか』が基本です(笑)
以前、Tさんが初めて会うお取引先さん来られたので、
『こちらが、丸福の乙女姉さんと呼ばれるTさんです』と紹介したら、
『いらんこと言わんでええから!』と間髪入れずにツッコミが入ります。
今回ご紹介するモデルハウスの件で電話をした時も、
『あ、Tさん?ヒマなところ申し訳ない』と言ったら、
『ぶっ飛ばす!』と即答でした(笑)。
さて、話を戻してそんな(どんな?)モデルハウスのご紹介です。
小田原市のセルコホーム様のカーテンコーディネートです。
まずはリビング。

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ベースは東リのKTB2085。
無地に見えますが薄く細い2色のベージュのストライプ生地です。
裾はリリカラのLS68334。切り替え部分に東リのトリムKX9706を付けました。
レールは照明に合わせてクラスト19です。
通常当店ではレース用レールにエリートを合わせますが、
今回はネクスティとのダブルにしました。
その方が合うような気がしたからです。
シェードはブラウンは使わずに裾にトリムをつけてシンプルに。

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このリビングから上がる階段の小窓には片開きのカーテンを。

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リビングに使用した生地と色を合わせた2色の無地を組合せ、
左右非対称のバランスを付けました。
レースはボリューム感を出す為に2.5倍ヒダにしてあります。
この階段を上がると寝室です。
こちらは、私の発注書を見たTさんが、
『このキャラメルの箱のカバーですが』と言ったベッドカバーが主役です。
どうせ絵心はありませんよ(怒)

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こちらはベッドも含めての納品です。
窓枠下から床までの距離がなく、ベッド選びも大変でした。
カーテンは当店の均一カーテンです。
ヘッドボード後ろの2つの上げ下げ窓に向かって、
カーテン・シェードと同じ生地を切り替えで入れました。
裾はスリットを入れています。
お次はブルーのクロスが鮮やかなプランニングルーム。

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ニチベイのポポラのシリーズでミックスルーバーのバーチカルブラインド。
その他、トイレのカフェカーテンや脱衣所のロールスクリーン、
玄関のフリースカラップなども納めさせて頂きました。

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当初、このお話を頂いたときは『自由に提案出来るのだから、
スムーズにいくのではないか』と思っていたのですが、これが大きな間違いでした。
ハウスメーカー様からは『ローコストの類に入る住宅なので、
バランスの取れない高額なプランにはしたくない』というご希望がありましたが、
イメージの明確な輸入住宅だったからです。

ところが、生地選びもすんなり終わり、
『さて、プレゼンのアポ取ろうか』という段階で、全て一からやり直し!
ご担当者様がポロっとおっしゃった言葉がどうしても引っ掛かったのです。
その言葉の意味を考えながら作り直す作業が本当に大変でした。
お陰さまでハウスメーカー様からもご好評を頂き、ホッと一安心でした。
そんな苦労を間近で見ていたTさんが、今回の現場を見て一言。
『今回だけは、ほめてやる』
コンニャロー(笑)

 

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連携プレーの逆吊り

当店では、19日の日曜日を以って、
殆んどの商品が年内お届けの最終受注日となります。
お陰さまでバタバタとしており、施工写真のご紹介が遅れております。
これが年が明けると、急にシェードの分解写真が続いたり、
釣れない釣りを満喫している内容に変ります(笑)

今日はN様のリビングのご紹介です。
地元のハウスメーカーでご新築されたお客様でしたが、
大手ハウスメーカーを見学された際に掛かっていた
カーテンの素晴らしさを覚えていらっしゃり、
そのメーカーのショールームで生地を選ばれました。
メーカーは川島織物セルコンです。
私は事前に現場を拝見して取付や生地選びに関するご注意点を確認しました。
確認したのは以下の5点です。

・一間の腰高窓に造作家具が被っている為正面付けが出来ないこと。
・和テイストのテーブルに合わせた生地選びが必要なこと
・全体的にはモダンテイストのお部屋であること
・オープンキッチンの吊戸がオレンジであり、窓と同時に見えること
・全部で4窓あり、生地の柄によってはうるさく感じること
・逆吊りのダブルシェードが似合いそうなこと

ショールームにはその内容と採寸した寸法、現場写真をメールしました。
出来上がったのがこちらです。

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前幕はプルミエのPD7088、後幕はフィーロのFF2202を合わせた
逆吊りのダブルシェードです。
メカはトーソーのドラム式ワンチェーン。
当店ではタチカワを標準メカにしていますが、
写真には写っていないベランダへの出入口にドアのアームがあるため、
縦2列方式でメカの薄いトーソーを採用しました。

後幕はプレーン風シャープシェードにしています。
生地が柔らかい為、後幕を上げた時に
リングテープの間がダラ~ンとするのが嫌だった(私が)からです。
やはり、和モダンのお部屋にはキッチリとしたラインが似合います。
(昼に後幕を下げて撮影したのでシェイパーが写っていますが、
実際はこのようなケースは殆んどないと思います)
N様のお部屋にピッタリの生地セレクトで、
「さすがショールームスタッフ!」という素晴らしい仕上がりとなりました。

そして最後にもう1点。オレンジの吊戸との関係です。
実は、『グリーンを選ばれた』と聞いた時は意外に思ったのですが、
『グリーンの色具合も淡いですし、レースが手前にくると
フィルターがかかったようになるので大丈夫だと思いますよ』との事。
こちらも、その通りに自然なマッチングとなりました。
これから生地選びをされる方、
『販売店とショールームの連係プレー方式』もオススメですよ。

 

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こだわらない男のこだわり話

2週間ほど前、10万キロを目前に私の車が壊れてしまいました。
そろそろオイル替えなければと思っていたのに、
『4サイクルだから多少は大丈夫かな』と甘く見ていたのが原因です。
新車は買えないので(苦笑)中古車を見に行きたいのですが、
今は繁忙期の真っ只中。そんな時間はありません。
結局、近くのディーラーで、運転席に乗ることもなく決めてしまいました。
まあ…いいか。動くし。
正直言うとAT車選びには全然気持ちが乗らないのです。
MT車なら、別人のように本気モードですが(笑)
さて今日は、そんな大雑把な私の細かな仕事のご紹介です。
最初はM様邸。

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少しボリューム感のある綿100%のドレープに、
ザラッとした質感のコットン調ボイルの組合せです。
そのままプレーンな仕上がりでも良い感じですが、
タッセルに一工夫しました。

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裾に付けたのはサンゲツのFU622というトリム。
無地のドレープと無地のレースというプレーンな仕上がりに、
ちょっとしたアクセントになっています。
このトリム、ちょっとボリューム感があるので、
カーテンは3ツ山・2倍で縫製し、仕上がり巾も大きめに取りました。
お次はK様邸です。 ホールにある上げ下げの2連窓に、
裾柄の刺繍レースをカフェカーテン風に付けました。

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上部は耳立てをしてパイプ通しのスタイルですが、
刺繍がある分、仕上がり丈に対して下の方が重い感じがすると思い、
残布を使ってパイプ通しのバランスを付けました。
裾はメローロックにしてあります。

カーテンプランを考える時、
使用する生地が決まった時がゴールではありません。
その生地をどのように使ったらもっとキレイか?を考えるスタートです。
勿論、『生地の魅力そのものを楽しむのが好き』という方もいらっしゃいます。
でも、そんな方にも選択肢をご用意した上で選んで頂きたいと思っています。
例えそれが劇的に変るようなものではないとしても、
他の人には気付かれないような事であったとしても、
そんなちょっとしたこだわりが、カーテンへの愛着になるような気がします。

私の車好きの友人も言っています。
『この車を斜め後から見た時の、マフラーの取り回しがちょっと見える感じと、
ホイールの隙間から見えるキャリパーの赤がカッコイイだろ?』。
そんなの君にしか分からないって!と思いつつ、
そんなことが大事だなと思うのです。

 

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変わるもの、変わらないもの、変わるべき者

最近2つの同窓会がありました。
1つは中学時代、もう1つは高校バスケット部の集まりです。
後者は何故か私が、私の代の幹事ということで、
開催が決まった翌日からY先輩からマメにメールが来るのです。
『〇月〇日にしたよ』
『同期のYが来れることになりました』
『会場は小田原駅東口の××です』
そんなメールを見ながら『へえ~』とか『あ、そうなんだ』とか思っていたら、
開催日の2週間前に同期のキャプテン、Hから電話がありました。

『Y先輩からメール行ってるだろ?』
『ああ。着てるよ』
『あのな……それ、回せよ』
何だか私の知らないところで大騒ぎになっていたらしい。
だから言ったじゃないか。俺には幹事なんか無理だって。
でも、『きっとサイトーには幹事なんか無理』というのも予想していたらしく、
気を利かせた先輩が途中から私の代にも回していたそうです。
会った瞬間、みんなから『サイトーって変らないよな』と一言。
あとは延々とお説教です(笑)

さて、今日は良い意味で変った私が良い意味で変わった現場をご紹介。
まずはご新築のK様の書斎。
タイル貼りの洗面台にステンドグラスが付けられた壁、
その裏側にK様の書斎があります。

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そこにあるのは3つの滑り出し窓。
『ロールスクリーンを付けたい』というご希望でしたが、悩んだのは色です。
普通にロールスクリーンを付けただけではツマラナイ。
(面白くする必要もないのかもしれませんが)
かと言って書斎にはソファやダイニングなど『合わせる色』がありません。
何色かの色を組み合わせるにも、違和感のない色にしなければいけません。
そこで連想ゲーム(笑)
南欧風⇒プロヴァンス⇒フランス⇒⇒⇒⇒⇒⇒トリコロール!
で、完成しました。

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お取引先工務店様の現場の為、
お引渡し前工事でお客様はご不在でしたが、
思わず私も『コレいいわ~』と言ってしまったほどキレイでした。
他の組合せも候補に挙がったのですが、
同じ壁面であまりにも違う色が並ぶと、
外から見た時にちょっと変という理由で 却下となりました。

そして、もう一つの掛け替えの現場。
夏場も雨戸を閉めて寝らているということで、
遮光ではない生地から選ばれました。
W280×H180の窓には川島セルコンのPD7280、
W100×H170の窓にはスミノエのD4129をシェードにして取付ました。

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どちらもお客様と長い時間をかけて決定したプランですが、
この2つの現場にはある共通点があります。
それは、どちらのお客様も60代以上の方であるということ。
さらに、どちらのお客様も『楽しみたい』とおっしゃっていたことです。
私がこの業界に入った頃は、
この世代の方の選ばれる生地はクラシックなものや
コンサバティブなものが多かったように思います。
この10年でインテリアの感覚が大きく変ったのだと実感しました。
私もこの10年で大きく変ったつもりですが、
もっともっと変わっっていかないといけないのかもしれません(笑)

 

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無題

今日のブログはプロ向きです。
専門性が高い内容なので、
一般の方(殆んどいませんが)はスルーして下さい。
以下に該当する項目にチェックを入れて下さい

□ ホテルや商業施設に行くと、
  付いているカーテンがどのメーカーなのか必ずチェックしてしまう

□ テレビドラマはエンドロールまで必ず見る。
  美術協力に取引先が出ていないかチェックするためだ

□ 日経平均株価より、近くに建設中のマンションの完成日の方が気になる

□ 『西武』と書いてあると『にしぶ』と読んでしまう

□ 金物屋で道具を見ていると、とても楽しい

□ もし元旦ではなく12月1日に神社にお参りする風習があったとしたら、
  お願いすることはただ一つ。『欠品に当たりませんように!』だ。

□ パロマと言ったら湯沸かし器ではなくアジャスターフックだ

□ 知人にハウスメーカーの評判を聞かれると、
  カーテン下地があるかないかという尺度で説明してしまう

□ 今年一番納得がいかないニュースは『住宅着工件数が増加傾向に』だ。

□ 運転中に見つけた新築物件にカーテンが掛かった時が一番ショックだ

以上、10項目の内6項目以上にチェックが入ってしまった方、
今年も残すところあとわずかとなりました。
お互いに頑張りましょう。

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涙でかすむスクリーン

深夜までの残業続きも一区切り付き、
溜まっている施工写真を
これから徐々にご紹介していきたいと思っています。
今回はご新築のT様の現場紹介です。
リビングに川島セルコンのPD7041と均一カーテンの遮光ドレープを
逆吊りにして納めさせて頂きました。

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オパールプリントのレースは透け感があるので、
日中の外からの見え具合も採寸時にチェックして頂き、
最後まで迷われた色違いとのセレクトも、
実際に現場で印象を見てお決め頂きました。
レールはテイストにあわせて、ウッディレジオスのCキャップ・Nグレイン色。
お部屋全体の印象はウオールナット色でも合う感じなのですが、
カーテンとの相性を優先しました。
レールの出し分は事前にお聞きしたエアコンの寸法を考慮して決めています。
シェードは前幕プレーン、後幕プレーン風シャープのダブルシェードです。

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仕上がり巾が50cmのため、T様には2つの方法からお選び頂きました。

①ドラム式で軽い操作とゆっくり下がる安心感はあるが、
巾の小さいシェードの為、幕体がきれいに畳まれない可能性がある。
そのため前幕は形状記憶をかけ、後幕はプレーン風シャープにする。
シャープにする分、洗濯はプレーンより面倒になる。
(後幕も形状記憶としないのは、畳みが膨れて前幕を押す感じが強く出る為)

②コード式で少し力の要る操作と、
手を添えながら幕体を下げる面倒さはあるが、
リングテープを標準仕様の2本ではなく3本の仕様にすることで、
きれいに畳み込まれる可能性は①より高く、価格も安い。

T様が選ばれたのは①でした。
納品時は私もちょっと緊張しましたが、
T様も私も 『これで正解!』 と納得の仕上がりでした。
T様とは和室でも細かな点を相談しました。

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非常に奥行きのある2つの窓。
問題となったのは色でも生地の順序(上下)でもなく、取付位置です。
手前に付ければ上げた時に窓との距離が目立って変。
奥に付けれても何か変。
色々とご相談の結果、壁のツラに合わせて付けることにしました。

こうした予想のつきにくい点や人によって印象の異なる点は際限がなく、
どこまでお客様と相談すべきか、その線引きに迷うところです。
様々な可能性を予想してお客様と相談していくには多くの時間が必要ですし、
それに見合った結果を必ず生むとも限りません。
でも、そんなプロセスも含めて
新居に掛かったカーテンを見て頂けたらと思っています。
色々なことを考えていくと残業ばかりになってしまいますが、
その分のお代金は納品時のお客様の笑顔で頂いています(笑)

 

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無垢な情熱に言い訳を少し

残念ながら地元、九州場所で優勝を飾れなかった魁皇ですが、
久々の快進撃に勇気をもらった人は多いのではないでしょうか。
もちろん私もその一人。
『頑張らないといけないな』と思います。
2週間ほど前、ぐ~たら休日の始まりに活を入れてくれたのも魁皇でした。
そんな私が向かった先は、箱根のポーラ美術館。
もう一人、さらに活を入れてくれる人に会うためです。

その人の名は、アンリ・ルソー。
ピカソにその才能を認められながら、世に認められることなく逝った天才。
今回は企画展ということもあり多くの絵が見れましたが、
どれも突っ込みどころ満載です。
のどかな公園の上空を中央に向かって飛行船と飛行機が飛んでいる絵。
『10秒後にはぶつかるぞ!』
牧場に男と牛のいる風景画。男の頭より牛の背中の方が高い。
『牛デカッ!』
夜のジャングルにライオンの佇む絵。
木の間に見える満月が幻想的ですが、本当にそこだけ円形状に枝が無い。
『んなワケないだろッ!』

今回展示されなかった著名な絵も、そんな絵のオンパレード。
でも、それこそがルソーの魅力。
自分の絵を思い描くイメージ通りに完璧な構図にしたい。
だから、飛行機がぶつかろうが牛がデカかろうが、
枝がそこだけ無かろうが関係ないのです。
そして、そんな無垢な情熱とエネルギーに圧倒されるのです。

さて、そんなルソーのエネルギーを受けた私の現場です。

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お客様がアパートで使われていたシナサンド。
総巾120cmのフラットカーテンをリメイクして新居に使いました。
巾が足りないので両サイドに切替えボーダーをすることになったのですが、
合う色が無い!
悩んだ挙句、川島織物セルコンのPD7284を合わせました。
綿生地にポリエステル…もちろん洗濯時に問題が発生します。
でも、牛がデカかろうが飛行機がぶつかろうが…
ハイ。すいません。ルソーの前振りは壮大な言い訳です(笑)
もちろん、お客様にはご了解を得ています。

四角いドットのオパールレースには、前幕の色に合わせて、
ベージュとピンクの極細ストライプのPL7465を。
切替えの巾を合わせて違和感がないよう仕上げました。

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最後に私がもっとも好きなルソーの絵のことを少し。
凛々しく立つ警察官の絵。
実は、自分が好きだった女性の結婚相手です。
仕事中に暴漢に襲われ亡くなってしまい、悲しみに暮れるその女性を励まそうと、
ルソーは最高に格好よく描きます。
このダンディズム!恰好良すぎです。
まあ、振られた回数なら負ける気がしませんが(笑)

 

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つぶやきの先にあるもの

久しぶりの施工例ブログです。
なかなかご紹介できない日々が続いていますが、
あまりにも時間が経ってしまうとマズイので、
これから少しづつご紹介していきたいと思います。
ただ、最近始めたツイッターでおふざけネタを披露しすぎている関係上、
ブログは真面目になるかもしれません(笑)

今日は、リビングに均一カーテンを使用したM様の現場です。
1間半の掃出し窓と上げ下げの3連窓という組合せ。
無地のカーテンをご採用頂きましたが、
そのまま掛けてはちょっとツマラナイ…というワケで

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デジャヴ?
私のブログをご覧頂いている方の中には、
以前も同じ組合せの切替えシェードをご紹介していることを
覚えていらっしゃる方もおられると思います。
前回はボーダー部分を1間の掃出し窓のタッセルにしましたが、
今回は掃出し窓が1間半というのがポイントです。

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1.5倍ヒダ・3巾使いの仕様であることを活かして、
両端のはぎ合わせ分をシェードのボーダーと合わせました。
元々M様は『価格を抑えたい』というご希望でご来店されたお客様でした。
店でのお打ち合わせでお見積りにOKは頂いたのですが、
それは価格に対してであって、プランに対してではないような気がして、
私の中ではまだOKは出ていませんでした。
移動や帰りの車の中で『あ~でもない、こ~でもない』と
一人ブツブツつぶやきながら考え続けた結果、ご提案となったプランです。
M様ご夫婦にも大変ご満足頂きました。 ありがとうございます。

お陰さまで最近は遅くまで店に残る日々が続いていますが、
この瞬間があるから頑張れるのだと思います。
ツイッターでも、同じように頑張る同業の方々がいらっしゃいます。
皆、同じ気持ちなんだろうなと思いつつ、
明日もくだらないネタをつぶやこうと画策中です(笑)

 

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