一ひねりの楽しさ

一昨日ブログを書いたので昨日はちょっとオサボリ。
いつもより早く9時に退社して実家で犬と遊んでいたのですが、
今朝出社したところ何とあるお客様から
『更新ラッシュがないなあ(笑)』とメールが!
当店のお客様は楽しい方ばかりです(笑)。
今だブログ上は年末年始の状態になっておりますので、
何とか頑張ってご紹介をしていきたいと思っています。
私のブログとは思えぬヒネリのない真面目な文章が
続くかもしれませんがご容赦を(笑)

さて、今日はそんなお客様の期待に添うべく、
多くの施工例をご紹介します。
まずは厚木市のO様の現場。
ベージュとダークブラウンの遮光プリントと、
そこから1色『抜いた』無地の組合せです。

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タッセルは普通に発注して現場で反対に。
同じ手法でも逆にしないケースもあります。
理由は…『何となく』(笑)

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お次は伊勢原市のO様の現場。

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モダンな花柄の蔦の色に合わせて、
ベランダ窓はグリーンの無地の遮光カーテンにしました。
全て柄物でも良いのですが、こうすることで柄が引き立ち、
お部屋の中にリズム感が生まれます。
シェードが一般化する前は『柄物のカーテンに無地のロールスクリーン』という
組合せが多かったように思いますが、今はその逆。
個性豊な柄物が多くなっていますので、こんな使い方がお勧めです。

さらに続いては小田原市のO様
(同じアルファベットが続くのは偶然です…笑)
こちらも無地と柄物の組合せ。

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黒糸を使う遮光カーテンはどうしても色がくすみがちで、
O様もそれを気にされていました。
そこで、朝陽が入る南側の腰窓は無地の遮光カーテンにし、
西側の小さい窓は遮光ではないグリーンとイエローのドット柄
(写真では分かり難いのですが)にしました。
この流れで主寝室も似た仕様に。

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こちらはダークブラウンのラインで描かれたモダン柄と
ダークブラウンの無地の組合せです。

さらにお次は秦野市のM様の現場。

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モノトーンで描かれた色違いのプリント生地を一つの部屋に。
黒だけでは暗くなる、白だけではモダン過ぎるし寒々しい…
そこでほぼ反転のイメージで使われた色を利用して、
1つの部屋に採用しました。

最後にもう一つ。
平塚市のS様の現場です。

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奥に見える無地のワインレッドは、
手前に見えるモダン柄の色からやはり1色抜いたもの。
2つとも柄物ではウルサイかな?と心配されたS様の言葉から
ご提案したプランです。

一気にご紹介しましたが、実はこの現場には共通点があります。
それは、全て均一カーテンだということ。
そして、どれも価格を上げない内容だということです。
カーテンにこだわるというと、価格面に目がいきがちですが、
『お手頃なカーテンする=こだわれない』
ということではありません。
ちょっとした一ひねりで個性を出せたり、
少し上の満足感を得ることが出来ます。
当然それには私たち販売員の努力と苦悩(笑)が必要ですが、
そんなプロセスを楽しめるのが、既製カーテンにはない、
オーダーカーテンの魅力ではないでしょうか。

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窓際のTさん

久しぶりのブログ更新です。
通常は年が明けると忙しさも一段落するので、売場の見直し等をするのですが、
住宅エコポイントの関係でお引渡しが集中しているためか、年末以上の忙しさでした。
この2ヶ月間、多くのお客様と妥協することなく
プランニングさせて頂いた現場写真が溜まっておりますので、
これから一気にご紹介したいと思っています(多分)

まずは当店スタッフ、Tさんが担当した現場です。(オマエの現場じゃないのかよ!)
若いご夫婦のI様ですが、ご主人がお好きなのはイギリスのアンティーク家具。
カーテンもオールドローズのコットンプリントを選ばれました。
まさにベストマッチングなのですが、ここで一つ問題が。
奥様が気に入られたのは、カーテンとは全くテイストの異なるトーソーのビジック。
お二人とも、『どうしてもこれを使いたい』というご希望で、
結果的にスタッフTさんが提案したのは… 『両方使いましょう』(誰の影響?)
で、こんな風に仕上がりました。

南側のベランダ窓(2Fリビングなので)は、
綿の花柄にダークブラウンの無地を胴接ぎしてカーテンに。

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西側の腰高窓は花柄のバランスにビジックの組合せです。

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カーテンレールはカーテンのダークブラウンと
ビジックのモダンさに色・テイストに合わせて
レガートプリモの ダークマホガニー色を選びました。
バランスは巻き取りパイプの後から生地が出てくる
ロールスクリーンとの距離感を考え、奥行きは短めに。
バランスの専用レールではこの短さのブラケットはないので、
それと共用できる出窓用レール、『オスカー』のブラケットに スペーサーをかまして取り付けました。
バランスの高さはデザインカットされた部分からビジックの巻き取りパイプが見えず、
操作チェーンとバランスも干渉せず、
窓の隠れ具合とビジックとの高さが丁度よい印象になるように サイズを決めています。

本当はカーテンとバランスの上端を揃えたかったのですが、
ビジックとバランスの納まりを優先しました。(バランスの方が数cm低い)
もちろん、お客様にはご了解を頂いています。
数年前の当店なら、この2つのアイテムを組み合わせる難しさから
違う方法をオススメしていたと思います。
もしくはダークブラウンの装飾タッセルを使って、
バランスもなく普通に付けたビジックの色と合わせる位しか
思い浮かばなかったかもしれません。
でも、本当に心を無くしそうなほどの忙しさの中で、
こうしてお客様が喜んで下さるご提案ができたことは、とても感慨深いものがあります。
I様、長きに渡る打ち合わせにお付き合い頂き、誠にありがとうございました。

 

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中部出張記 その2

翌日は、明らかに昨日の覇気ある顔を失ったOさんと(笑)
まずは朝食を取りに中部地区名物の喫茶店へ。
聞いてはいたが…隣のオバチャンがパンに小豆乗っけて食べてる! サスガです。
朝食後まず向かったのはOさんの提携加工所。
シェードの加工所としてはレベルの高い仕事で有名です。
こちらも『出張記』お決まりの写真無し、詳しい話無しです(笑)。
そしてお次は今回の出張で私が最大の目的としていた事をしに、
当店の提携加工所である岐阜県関市のカーテン加工所『アートK』様へ。
こちらは日本を代表するカーテン・スタイリストさんが集まったグループ、
『スタイリング・プロ』のメンバーでもあり、
縫製に非常にこだわる専門店さんが絶大な信頼を寄せる加工所です。

ここで何をするかと言うと…カーテンを作る!
これまで何度か加工所を見学したことはありましたが、
裁断から梱包までの一連の作業を自分で経験してみたかったのです。
下の写真の左側が後藤様。右の寝癖男が私。
突如、掌に舞い降りた妖精を二人で見つめているところです。
………嘘です(笑)。

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加工所様の様子や使われている機械と言うのは、
私では重要度が分かり難い点もありますので、こちらも写真は控えます。
まずは裁断。
廃番の花柄を使用しましたが、問題なのは『どこで切るか』です。
その生地に散りばめられた花を綺麗に見せる位置を決めなければいけません。
時々私も柄位置を指定して縫製依頼をしますが、非常に悩みます。
センスの問われる作業と言えるかも知れません。
その後は裾を縫い、丈出しをして、芯地を入れて上部を縫い、
ウエイトバーを入れて耳を縫いと続いているのですが、
これがもう本当に大変なんです。
加工所のスタッフさんがテキパキとスピーディに縫製していると
簡単そうに見えるのですが、
全く出来ないんです! もう悲しい位に出来ないんです!
この時点で白状しちゃいますが、
90cm×200cmの片開きカーテンを完成するのに私がかかった時間は何と、4時間です!
誰ですか!『納期短縮出来ないの?』なんて言ってるのは!
丈出しなんて、引っ張り具合が少し違うだけで全然寸法が 変っちゃうし(涙)。
これ、客注分だったら私絶対やりません。
ちなみに下の写真は作業途中の私。
軽口を言う余裕が全く感じられません(笑)

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やっとこさ、縫い目が曲がりまくったカーテンを自動ヒダ取り機に入れたのですが、
ここでもまた驚くことになります。
これは縫製段階から感じていたことですが、
機械が主役になった現在の縫製業界で、
一般的な2倍ヒダのカーテンを作るのに、
人間の手によるこだわりをこれだけ多く入れられるとは思っていませんでした。
もちろん詳しい内容は言えませんが。
当然、このヒダ取りもそう。
『自動』という言葉に惑わされて、
その奥深さを知ろうとしなかったことを反省しました。
最後は形態安定機に入れて完成です。
冗談ではなく、感動します。

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帰り際、一緒に体験したOさんと二人で、
コンビニでピザまんを食べながら言葉少なに反省しました(笑)
例えば私たち小売店がお客様にカーテンを届けた際、
お褒めの言葉を頂くことがあります。
それが活力となって少しでも良いプランをと思うわけですが、
お客様と直接顔を会わすことのない加工所さんの場合、
そうした機会はまずありません。
でも、そうした中で高い技術とこだわりを持って作ってくださる方がいるからこそ、
私たちはお客様から 『ありがとう!』 と言ってもらえるのです。
そうした人の気持ちも含めて納品しないといけないのです。
そんな当たり前のことを知っているつもりでいながら、
全然分かっていなかったなと痛感しました。
そして、もう一度書かせていただきますが、
ごくごく普通のオーダーカーテンを作るにあたり、
加工所のこだわりがこれだけ多く盛り込めるのだということを
忘れずにいたいと思います。
ご協力頂いたアートK様、本当にありがとうございました。

 

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中部出張記 その1

今日も頑張って残業しようと思いましたが、
ちょっと緊張感が切れ気味なのでブログを書くことに(笑)。
まだ昨年の現場でご紹介出来ていないものもあるのですが、
ここのところ施工例が続いたので、
今日はちょっと話を変えて9日・10日の出張のご報告です。
行った先はカーテンを語る上で外すことの出来ない中部地区。
特に愛知県は織物の産地で加工所や機屋が集中しています。
当店の提携加工所もこの地域にあり、
今回は同業者のOさんと2人で色々な所を廻ってきました。

まずは当店の一部商品を縫製している加工所へ。
形状記憶加工の釜を入れてからは訪問していなかったので、
これを見ることが目的です。
一口に形状記憶と言ってもその方法や釜の形状は様々で、特徴も異なります。
長い釜で丈の長い加工が出来るものもあれば、
直径が大きく巾の広いものが出来るものもあります。
当然写真はNG(と言うより当たり前なので聞いてもいません)。
お見せできるのはこれくらいでしょうか?

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ボイラーの煙突です(笑)。
お次は愛知県の同業者様のお店へ。
この業界では有名な専門店様で事前にOさんから聞いていた通り、
素晴らしいお店でした。
細かな所までちゃんと気を配った雰囲気作りや、
サンプルの展示方法など勉強になることばかり。
そもそもセーターからシャツが出たまま接客している私からすれば、
それ以前の話も多々あるのですが(笑)

そしてお次は特殊加工が得意な某加工所様へ。
ここではレーザーカットや超音波カットの機械を見させて頂きました。
企業秘密に属することなので詳しくは書けないのですが、
私が感心したのは技術面はもちろん社長や担当技術者様の、
こうした技術にに向き合う姿勢です。
『まずは誰かにやってもらって、ニーズがあるようだったら そこよりも安い価格で後追いしよう』
という風潮のこの業界にあって、
リスクを負って先陣を切る姿勢は素晴らしいものがあります。
予定より大幅に遅くなってしまったにもかかわらず、
非常に丁寧にご対応頂きました。
この場を借りて御礼申し上げます。

この時点で既に夜の7時となり、初日はここでお終い。
夜はOさんのスタッフと岐阜から駆けつけてくれた翌日の主役? を交えて居酒屋へ。
8時から夜中の1時過ぎまで飲んで、
明け方4時に強烈な頭痛で目を覚ますことになります(笑)
(第2弾へ続く)

 

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サイトー仕掛けのオレンジ

昔から勉強が嫌いで、コツコツと努力することが苦手です。
おまけに時々ワケの分からない行動や意思決定をするので、
余計に人生が思いもかけない方向に行ってしまいます。
中学時代から英・社・国が得意で数・理が苦手な文系人間だったのに、
高2の時にナゼか理系を選択してしまい大変な目に合ったりこともありました。
先生も 『お前、なんでココにいるの?』 なんて言ってましたが、 自分が聞きたい(笑)。
案の定、基礎解析から代数幾何に変ったことすら気付かずに、
『お前の持ってる教科書、とっくに終わってるぞ』なんて友人に教わったりして。
大人になっても基本的な部分は変らないので、今でも勉強が苦手です。
でも、最近私の目の前に 『勉強しなければいけないこと』 が迫っています。
やらなきゃいけないことは分かっているのですが…

ですが…

ですが…

ですが…

ベンキョウイヤダ。 (子供かっ!)

さて今日は、勉強は嫌いですが仕事は一生懸命な私の現場紹介。
まずはこちらの写真から。

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M様が気に入られたのは最近人気の北欧風カーテン。
ベースの白にオレンジとグリーンがポイントカラーの『大人カワイイ』柄です。
しかし、リビングは1間半の掃出し窓・採光窓・造作出窓・2つの滑り出し窓
という5窓の構成。
全ての窓をこの生地にするにはチョットうるさい。
そこで、こんな風に仕上げました。

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掃出し窓にはKSA5228A(東リ)にFD59358(リリカラ)を
両サイドに半巾づつ切り替えでカーテンに。
色や質感が合うもの、特にオレンジがなかなか無く、
見つけたときは本当にホッとしました。
採光窓はあえて北欧風生地でも掃出し窓の生地でもなく、
タチカワブラインドのアフタービートをセレクト。
ピュアホワイトのスラットに山吹色のラダーテープを合わせ、
木部(バランスとボトムレール)はカーテンの葉の色に合わせてグリーンに。
天井の梁や白の塗り壁に合わせて スカンジナビアン・カントリー?な感じに仕上げました。
部屋の北側に位置する滑り出し窓も同じ組合せです。

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ロール網戸の奥行きの関係で
ブラインドを窓枠内側に取り付けることができなかったため、
採光窓も合わせて正面付けにしています。
通常は1つの部屋に3つのアイテムを組み合わせることはしませんが、
今回は楽しさを際立たせるために使用しました。
その為、レールはあえて装飾タイプではなく普通のWレール(エリート)にし、
うるさい感じにならないよう調整しています。

建設会社は当店が大変お世話になっている江原工務店様。
2級建築士の資格を持つ社長と、
インテリアコーディネーターの資格を持つ奥様が
2人3脚で素晴らしい家を作っていらっしゃいます。
インテリアコーディネーター…
さっき目を背けてホッとしたばかりなのに。
はい。え~と…今年は頑張って受験します!
あ~…ついに言っちゃたよ。
俺知~らねっと(笑)

 

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世にもあり得ない話

世の中には『あり得ない事』が起きることがあります。
今日ご紹介するS様の現場もその一つ。
友人から、『隣の家が売りに出てるから買っちゃえば』と言われて、
本当に買ってしまった当店のお得意様の現場です。
『今住んでらっしゃる家、どうされるんですか?』
『そのまま住むわよ』
『今度の家はすぐ近くですけど…』
『たま~に友達と会う時に使おうかなって』
あり得ません。

それはさておき、まずは玄関。
深いグリーンのドアに合わせてウイリアム・モリスのジャスミンを。

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リビング・ダイニングも同じ生地です。

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俗的な言葉を使えば『お金持ち』なS様ですが、
モリスの大ファンでご自宅には色違いをご使用頂いています。
さすがに『飽きませんか』とお聞きしたのですが、
『好きだから、飽きないわよ』とのお返事でした。
ご友人にはもっと高価なカーテンをお持ちの方もいらっしゃるようですが、
『私はモリスが好きなんだから、これを掛けたい』とキッパリ。
この辺が私がS様の大好きなところです。
でも何故か縁側にはマナ・トレーディングのパリスを。
上品で女性的な生地ですが、落ち着いたグリーンがしっくりと馴染みます。

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こちらはS様のご要望で、あえて形態安定加工をしませんでした。
今のカーテン業界の常識からすれば『あり得ない』のかもしれませんが、
S様曰く『この生地に関しては、何となく私はそのままの方が好きかな』。
なるほど。あり得るかも。
続き間の和室には木製ブラインドを合わせています。

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最後は洋室。
と言ってもご紹介できないお部屋があと5部屋あるのですが…。
あり得ません。
こちらは川島織物セルコンのフィーロからFF2183(ベージョ)。
フィーロの中で、形態安定加工がかけられない数少ないドレープの一つです。

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高級生地をシンプルに使用した現場のようですが、
生地の魅力そのものを楽しみたいというS様らしいセレクトだと思います。
そして私も小さなところでお力添えを。
和室の木製ブラインドは窓枠内にバランスが納まらない為、
本体を窓枠内側にバランスのみ別体で外側に取り付けました。

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L金具を探してホームセンターを廻ること4件、2時間半。
あり得ません。
玄関のレースは裾の刺繍が窓枠より下にきて、
上の刺繍が窓枠より上にくる位置でレールを取り付けました。

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浴室も一工夫。

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浴室は四方のタイルが傾斜しているという、まさにあり得ない状況。
ニチベイさんのなら踏ん張るかな?とも思いましたが、
使用している内に落下する可能性はあり得るので、
傾斜窓用のアングルブラケットを使って目地にビス止めしました。

ちなみに最近私が言われた『あり得ない』は、昨年末の高校バスケ部の集まりです。
同級生の女子バスケ部のキャプテンに、
『サイトー君、私と歯医者の待合室で偶然一緒だったの覚えてる?』
と言うので何かと思ったら、
『あの時さ、チョコパンをムシャムシャ食べてたでょ』と言うのです。
それがどうしたのかと思ったら、
『普通、これから歯の治療をする人が待合室でチョコパン食べないでしょ。
しかも、歯を磨かないでそのまま診療室入ったのよ。あり得ない!』。
いや、まあ確かにそうなんだけど、
久しぶりに会って聞かされる思い出話がその話? あり得ない(笑)

 

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思えば近くへ来たもんだ

毎年1・2月は当店にとって重要な時期です。
1つは半期を迎えての売場の見直しです。
この業界はどうしても、
『メーカーの新作発表がサンプル入替えのタイミング』
という受身の形になりがちなので、
半期に一度は 『当店にどんな生地があればもっと魅力的なのか』を
考えることにしています。
必要なものが既存の取引先になければ新しい取引先を探して、
少しでも魅力的な売場になるようにします。
展示方法の変更なども重要な課題です。

もう1つは私の『研修』です。
忙しさも一段落するこの時期に、勉強の為に足を伸ばします。
今年も2日間程、ちょっと遠くへ行って来ます。
見学あり、体験あり、親交ありの、かなり盛りだくさんの内容です。
親交って酒飲むだけだろっ!という突っ込みは受け付けておりません(笑)

さて今日は、日本から遥かに遠いスウェーデンの生地のご紹介。
アルメダールのスパイスポットです。
流行、というより定番化しつつある北欧生地ですが、
その理由はやはり日本のメーカーにはないデザインの良さです。
私自身、同業者様のブログを見てその魅力にハマリ、
売場計画を立てる際に『北欧生地の取扱い開始(必須)』と書いたほどです。

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今回は子供部屋でのご採用でしたので価格の都合もあり、
シェードは中心に1巾、両脇に無地を合わせることになったのですが、
悩んだのがその色です。
ポットの色は赤・黄・緑の3色なので、その色の無地を取り寄せてみたのですが、
どれもイマイチ 『これ!』 という感じがなくホトホト困りました。
こんな時は全てのカタログを引っ張り出して 『無地のローラー作戦』 です。
とにかく、合わなそうな色でも質感でも合わせてみます。
そして意外にも『いいかも!』 となったのが、渋めのネイビー色でした。
とは言っても、メインの生地に全く存在していない色なので、
大きめのサンプルを取り寄せて合わせているにもかかわらず、
お客様と3人で悩む悩む(笑)
でも、コーディネートに責任を持つのが私たちの仕事ですから、
最後は自分の感覚を信じてお勧めしました。

取付が終わった時、奥様はご不在でしたが、
ご主人と私で『かわいいですね~!』と声を揃えてしまいました。
これだけご満足頂ける生地なのだから、来年の研修はやっぱり北欧かな。
(無理!無理!しかも似合わない…笑)

 

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80’sを駆け抜けろ!

タイトルは知りませんがアメリカ映画?の主題歌に
ジャーニーの『Don’t stop believin’』が使われているらしく、
最近良くラジオで耳にします。
テレビでも80年代の洋楽が、よくバックミュージックで流れています。
おそらく私と同世代(昭和43年生まれ)の人たちが、
今、こうした現場で中心となって活躍されているのでしょう。
鳥の子が生まれて最初に見た者を親を思うように、
音楽もまた、最初に薫陶を受けたものが『音楽の親』になります。
彼らが音楽をイメージするとき、それは80年代のビルボードなのでしょう。

当時の音楽シーンのよ良さは、『ごった煮』感でした。
アメリカンロックやテクノポップを始め、
ハードロック、ソウル、パンク、グラムの残り香もありました。
私自身、当時はジャムとREMとジョン・クーガー・メレンキャンプの ファンでしたから、
まさにごった煮です。
そして今は、ブラインドの羽根を混ぜることに夢中です(笑)。
まずはK様の現場。

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カタログ上は出来ないことになっている、
天窓ウインク操作のカラーコーディネート。
メーカーさんに無理言って作ってもらいました。
ピンクにパープルを混ぜています。
と言っても淡いパープルで、ディープパープルではありません。

お次はA様の現場。

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こちらも珍しいパールカラーのコーディネートです。
最初にお打ち合わせと採寸に伺ったのが11月15日。
そこで3時間ほどお話してベースを決めた後は、
タチカワブラインドさんのソフトを使ってプランニングしたものを印刷し、
A様のお宅に郵送して、直して頂いた者を再度印刷して郵送の繰り返し。
一言で言うと文通です。
男同志ですが(笑)。
A様の御宅は当店からちょっと遠く、
パソコンを持ってらっしゃらなかったためです。
最後にA様とお店で最終調整をしている時、
パソコンの前で男二人が肩を並べて『あ~じゃない こ~じゃない』と
言っている姿がちょっと異様だったらしく、
スタッフから『あの方はどなた?』と聞かれてしまいました。
まぁ私もクイーンやエルトン・ジョンは好きですが…

でも、何でも色をつければ良いというワケではありません。
たまには侘び寂びのモノクロの世界もあります。

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設計段階では洋室だったのが、真壁の本格的な和室になってしまったお部屋。
出窓だけが残ってしまい、『サイトーさん、どうしよう?』というご相談です。
取り付けたのはタチカワブラインドのプリーツスクリーン出窓タイプ。
色は障子に合わせて『真っ白』にしました。
ブラインドと違って羽根伸ばし(本体より羽根を長くする)が出来ないので、
窓の両端にどうしても隙間ができてしまいます。
極力ギリギリで作りたいので、
サッシを止めているビス頭がブラケットの厚みで逃げれる(その分長くできる)
ことも確認して発注しました。
80年代の日本のミュージックシーンに例えると、
『与作は気を使う~。平方根~平方根~』って感じです。
違うか(笑)

 

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ドン引きセレナーデ

以前、ブログを書く関係で今話題のAKBの事を調べたことがあります。
で、何気に出てきたPVをYouTubeで見ていたら…これがとっても面白い!
ドラマ仕立てになっているのですが、非常にこだわった作り方で、
有名俳優を脇役に起用するキャスティングやストーリー性、映像の見せ方など、
ついつい見入ってしまうほどの出来です。
特に素晴らしいのが 『涙サプライズ』 のPV。
メンバーのキャラクターを活かした使い方や、
人をケーキに見立てる映像など見所満載です。
ダンスが得意と思われる子に躍らせておいて最後は前田敦子!
あ、話の途中ですが…今これを読んでいる方、ドン引きしてませんか?
いや、別にファンと言う訳ではなくて、
プロの作る映像の素晴らしさに感動したと言う話です。
何となく周りに誰も居ない気がするのですが…気のせいですか?

では、皆様に戻って来てもらう為にカーテンのお話を。
昨年のクリスマスイブにお取付したS様の現場です。
まずはリビング。 マナ・トレーディングの人気生地 『パリス』 に、
私が初めてレールに売り止めをかけた(笑)EVA20の組合せ。

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パリスは奥様が、EVA20はご主人がとても気に入られたのですが、
当然お見積もりは高くなります。
何とかご予算に納まるよう、他のお部屋で調整することとなったのですが、
ただお安くするだけは意味がありません。
と言ってしまえばカッコイイのですが、 そこから私の苦悩の日々が始まります(笑)。
ムースシェードをスタイルマグネットにしたり、
玄関の小窓は残布を使ったバランスと均一カーテンのレースにしたりと、
各お部屋に工夫を施しました。 その中でも特にバッチリだったのがコチラ。
輸入クロスのパープルに合わせてカフェカーテンを作りました。

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カーテンとカフェカーテンの上部はサンゲツのお手頃シャンタンCK2593。
均一カーテンのボイルにトーソーのガラストリムBTA2593を合わせました。
このトリムを使用する場合、当店の2つの提携加工所はどちらも、
『生地の裏に縫わせて欲しい』 と言っています。
テープの部分がヘナヘナしてしまうようで、
特にフラットな仕上がりにした時は目立つようです。
お客様には事前にその件をお伝えしましたが、
私もお客様も 『それでも生地の表でしょ!』 となりました。
今回の主役 『パリス』 に押し出される形で、
当初ご希望の生地は使えませんでしたが、
結果的にはお客様にもっとご満足頂くことが出来ました。

色々な素材を組み合わせて、安くてもチープにならないように仕上げる、
まさにAKBのPVと同じです。
前田敦子や大島優子や小嶋陽菜だけではダメだってことです。
まあ確かに、カワイイと思います。
そろそろ卒業の篠田麻里子さんも、とてもキレイです。
でも、やっぱり私はあえてそうじゃないと言いたいのです。
私はやっぱり! あれ?さっき戻ってきた人が誰も居ないようですが…(笑)

 

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キーワードは『あ~じゃない こ~じゃない』

今年最後のブログです。
当店から100キロ近く離れたY様の現場です。
既にリビングや主寝室のカーテンはご購入済みで、
主寝室と階段の滑り出し窓5窓のご相談を受けました。

距離の関係上、当店にご来店頂いてのお打ち合わせができなかったので、
メールでのやりとりとなりましたが、送受信合わせてその数何と91回!
当初ご相談を受ける際に、
『受けると決めたからには、責任を持ってやろう』と
思ってはいたものの、我ながらびっくりです(笑)
その間、必要な機能の確認や取付に関してのご希望、方法の好き嫌いなどをお聞きし、
様々な案が出ては消えていきました。
なかなかご希望に叶った方法がご提案できず、自分の力不足も感じました。
そして最初のメールから2ヵ月半後、完成したのがこちらです。

階段カーテン1階段カーテン2

 

 

 

 

 

 

 

 

川島セルコンの遮光ドレープに
スミノエのオパールレースを組み合わせた2重のカフェカーテン。
左の窓が梁底にあり、オペレーターハンドルのある窓のため、
正面付け・天付け共に出来ないという条件下で決まった方法です。
房掛けは窓枠内に内向けに付けた方が生地が膨らまずに済むのですが、
Y様とご相談の上、壁面に取り付けました。
実はこれ、納品日の全然日までは違う方法だったのです。
下の角に縫い付けた江戸打ち紐をめくって開ける仕様だったですが、
事前に開梱してチェックをしたところ、決定的な問題が発覚!
『後幕は無双にしないと、めくると裏が丸見えじゃん…』
何でこんな基本的なことを見落としたんだと自分に怒りつつ、即、Y様に電話。
すると今度はY様からアイデアを頂き、
必要な部品を用意してとりあえず伺うことにしました。
現場でY様案も試したのですが、私もY様も今ひとつシックリこない…
カフェカーテンをあれこれ二人でいじりながら、
『あ~じゃない、こ~じゃない』と色々な方法を試した末に行き着いた方法です。
タッセルはなかったのでドレープの上にレースを一体縫製したものを、
後日郵送させて頂きました。

納品が終わるまでの2ヵ月半、
私の頭の中からY様の現場が離れることはありませんでした。
店で打ち合わせが出来ないもどかしさを感じたこともありましたが、
Y様の現場を通して、
私は自分の仕事を見つめ直すことが出来たような気がします。
それは、
『数え切れないほどあるカーテンショップの中で、
自分の役割みたいなものがあるとしたら何だろう?』
ということです。
そしてもし、そんなものがあるのだとしたら
『ご予算のない方にも感動して頂けるような窓装飾を提供する』
ということだと思ったのです。
まだまだそんな実力はありませんが、
いつの日か自信を持って言えるよう頑張っていきたいと思います。
それを気付かせてくれたY様、
そして今年一年、私に大切なご自宅の窓装飾をお任せ頂いた全てのお客様に
心より御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

 

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カテゴリー: 施工例 | タグ: | キーワードは『あ~じゃない こ~じゃない』 はコメントを受け付けていません