麗しのウルビノ

今日は前回に引き続きA市のTさんの2階を紹介しようと思ったのですが、
S市のTさんと市内で偶然にもお会い出来たので、
S市のTさんのお宅をご紹介。
Tさんのお宅は前回のTさん同様、
現場を見て私から内容をご提案させて頂きました。

採寸に伺うとヨーロッパ調の外観・内装で、 窓
には角にロゼット模様が施された白のケーシングがついていました。
お使いになるダイニングセットがダーク色のアンティーク調と言うことで、
お勧めしたのは… 川島セルコンのフィーロに掲載されている『プルケル』です。
旧フィーロでは 『ウルビノ』 という名称で、私は今でもそう呼んでいます。
決して派手ではないのに何故か見とれてしまう美しい柄、
シルクのような光沢としっかりとした重さを感じる高級感、
そしてまさに 『ウルビノのヴィーナス』 さながらの上品さ…
この生地にはウルビノの名前こそが相応しいのです。

ウルピノ

 

 

 

 

 

 

 

掃き出し窓・腰窓はヨーロッパ調の家やアンティーク調の家具の雰囲気と、
ウルビノとの相性を考慮して、トーソーのクラスト19ブラス色を合わせました。
装飾キャップはイメージに合わせてBキャップにしています。
(Cキャップは軽すぎですし、Aキャップでは迫力不足に感じます)
上げ下げ窓はシェードという組み合わせで、
そこまでは一般的な窓装飾なのですが…
そこは、やっぱり一ひねり!

ウルピノシェードウルピノタッセル

 

 

 

 

 

 

カーテンにはサンゲツのタッセルFU553を使い、
シェードには同じシリーズのキータッセルFU568を下げて、
上品なウルビノのイメージを壊さないように仕上げました。
ただし、ただキータッセルをぶら下げたワケじゃありません。
実は商品到着時に確認したところ、まるで大泉洋の頭みたいになってたので、
スチームを軽く当てて形を整え、それでもボリューム感がありすぎるので、
房の中央側をハサミで切って少しホッソリとさせています。
何度もタッセルを見ながらハサミを入れる姿はかなり異様だったらしく、
スタッフから怪訝そうな目で見られてしまいました(笑)

その甲斐あってか?Tさんには非常に喜んでいただき、
工事日の夜にご主人からわざわざお礼のお電話を頂戴しました。
今日ご主人とお会いした際には、
『うちの奥さん、何かカーテンにはまっちゃったみたいですよ』
という言葉も頂きました。
カーテン屋冥利に尽きる言葉です。
Tさん、頼まれた夏用のカーテンも最高の物を選んでおきますね!

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自分へのご褒美は…

強化月間と言っておきながら、なかなか更新出来ずにいました。
スイマセン。
相変わらず忙しく、缶コーヒーとマックを昼食に頑張っていますが、
最近は『自分へのご褒美』として、
コンビニのスターバックスコーヒーとテリタマバーガーにしています(笑)

今日も現場紹介です。
Tさんのお宅は、今住んでいる家の敷地内に建てられた別邸です。
ハーブティーがお好きな奥様が教室を開いたり、
時には友人に振舞ったりする場所としてお使いになるそうです。
最近、(セミ)リタイヤされた方が、
第2の人生を楽しんでいる姿に良く出会います。
ついつい 『いいですねー。私もそんな生活したいなあ』と言うのですが、
『ダメダメ!サイトーさん。まだまだ働かないと!』とたしなめられます(笑)
何十年も頑張って働き続けて、子育てもして…
これが本当の『自分へのご褒美』なんでしょうね。

そんな一般住宅とは違う使われ方をする家ですので、
窓装飾も生活感が無く、人が集まる場所として温かみのある雰囲気にしました。
『木のぬくもりを感じるシンプルなイメージの喫茶店』という感じでしょうか?
 

T邸1F

 

T邸タッセル

掃き出し窓は、ベージュのストライプがポイントカラー
(写真では分かりにくいのですが)の川島セルコンのレース(SA8317)に、
色を合わせたフジエテキスタイルの無地(FA2016・63)をフラットバランスにした組み合わせ。
窓枠内側にはベージュのロールスクリーン(タチカワRS4303)を合わせています。
タッセルはレースのボリューム感に合わせてヨコタのレインドロップタッセルにしました。
レースをメインにしたのは、この空間が6帖しかない為です。
実は窓の奥行きが45mmしかない為、
ロールスクリーンが窓枠よりすこし出っ張ってしまうのですが、
バランスで隠れることを事前にご説明し、
レースのレールをエキストラシングルブラケット(通常より少し出幅が多い)にして、
干渉しないようにしています。

T邸1F?

上げ下げ窓は、同じレースをピッコロスタイルに。
中央の帯は、掃き出し窓のバランスに使った無地にして統一感を出しました。
このスタイルは窓の上げ下げには不便なので筒縫いのカフェカーテンもご提案し、
ご夫婦に判断をお任せしました。

数日後、Tさんのお宅に別件で訪問した別れ際、
『いいですねー。私もこんな生活したいなー』と思わずポロリ。
すると奥様からやっぱりあの一言が!
『なーに言ってるのサイトーさん、若いんだからまだまだ働かなきゃ!』
ですよねえ(笑)

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朝食はクロワッサン

本日も前振りなしでいきなり現場紹介!
伊勢原市のO様のお宅です。
打ち合わせのほぼ全てを奥様とさせて頂いたのですが、
住宅の構造やカーテンにとっても詳しい方でした。
打ち合わせも、まるで業者間の話のようです。

『片側が入り隅になってますから、長めのビスで斜め打ちで止めますね』 とか、
『バランスのブラケットが窓枠より内側に来ますから、アンカーになるかもしれません』 とか、
『在来工法ですから455ピッチでツカが入ってますので、マグサじゃなくてそれに止めます』とか

カーテン屋でも通じない方が多いんじゃないか?と思うほど。
多くのカーテン屋さんやネットショップもご覧になっていて、
カーテンにも非常に詳しい方でした。
その中で当店を選んで頂いたのは、とっても嬉しかったですね。
そんなO様が選んだのは花柄プリントのドレープにトルコ製のエンブロイダリー。
そして 『バランス=上飾り』を付けたい、というのがご希望でした。
でも、ただ付けるだけじゃ面白くない!ということで、
そこはやっぱり一捻り!

サンゲツのグリーンのトリムを付け、
同じシリーズの装飾タッセルを合わせました。
取付位置は、シェードの下端が窓枠を少~し隠す位の位置にしてあります。
一般的な住宅(天井高240cm、窓上端200cm)の場合、
この位置が最もキレイだと思います
(例外もありますが)。

O邸バランス
O邸バランス?O邸バランス?

 

 

 

 

 

プリント生地のフラットバランスは 『ナヨナヨ感』が出ることがあるので、
インターフェイスという硬い芯地も考えましたが、
カチッとし過ぎて生地の感じと合わなそうなので、
柔らかめの芯地を川島セルコンの裏地ではさんであります。
写真の右に見えるダブルシェードは、当店得意の裾柄を活かした幕体縫製です。
やっぱりバランスはいいなあ。

バランスと言うと『=高い』というイメージを持つ方が多いですが、
決してそんなことはありません。
最近はレトロモダンブーム(変な言葉だな)ということもあり、再び注目を集めています。
ただ一つ難点なのは、鍋や納豆といった食事と合わないことです(笑)
納品時に良く冗談で言うのですが、
『これからは、朝食はクロワッサンとエスプレッソにして下さい』 とお願いしてます(笑)

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現場紹介強化月間!

久しぶりの投稿です。
この1ヶ月、私がこの業界に入って以来初めて経験するほどの忙しさで、
時間的余裕がありませんでした。
忙しい時ほど、『どこかに間違いはないか?』『どこかに漏れはないか?』と慎重になり、
確認作業を繰り返すので、忙しさに拍車がかかります。
『省かない』『妥協しない』と自分に言い聞かせながら頑張ります。
忙しそうだから注文しちゃ悪いかな?なんて心配はモチロン御無用です!
ウサギは淋しいと死んでしまいますが、カーテン屋は暇だと死んでしまいます(笑)

さて、たまりにたまった現場をこれから数日間で一気にご紹介しましょう。
前振りなし、オチなし、起承転結なしの文章でお届けする『現場紹介強化月間』!
第1弾はKさんのお宅です。
リビングには奥様熱望の縦型ブラインド。
TOSOのコルトと言う新柄なのですが、お値段が非常にお手頃でオススメです。
和室には今やスタンダード商品になった『もなみ』を取り付けました。

K邸コルトK邸もなみ

 

 

 

 

 

 

Kさんの現場では窓廻り以外でも関わらせて頂きました。
キッチンです。
一般的な対面型のシステムキッチン(255・I型)が入っているのですが、
反対側の壁面には70cmの高さの吊戸棚があります。
天井高は240cmですので、食器棚を入れようにも有効高が170cmしかありません。
食器棚の高さは通常200cm、低いタイプでも180cmありますので、
デザイン・色・性能・価格に見合った商品がないのです。
そこで、あれやこれやと策を練った挙句に納品させて頂いたのが、下の写真です。

K邸パモウナ下台  今人気絶好調の食器棚メーカー『パモウナ』。
  このメーカーは下台だけの販売が出来ることに着目し、
  60cmと120cm幅の食器棚の下台だけを建築途中に納品して、
  大工さんに固定してもらったのです。
  パモウナの食器棚はサイレントモーション付スライドレールを採用しており、
  引き出しに食器類が入れられるようになっています。
  通常上台に収納する食器類を下台に収納し、
  カウンター天板の上はレンジや炊飯器を載せれば、
  キッチンの雰囲気を壊すことなく、スペースを有効活用できると考えました。
  まるでシステムキッチンのような出来栄えで、Kさんにも大変喜んで頂きました。
  実は、パモウナの食器棚を建築途中で納品する場合、
  気を付けなければいけない重要な点があります。
                   それは………店頭で!

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バルセロナでバタフライ

先日ニチベイの新しいカタログが届いたのでサラッと目を通しました。
カタログの内容とは別の所で安心したことが一つ。
『バルセロナチェアが増えてなくて良かった…』
ここ数年、カーテン・ブラインドメーカーのカタログには、
名作と言われる椅子が数多く登場します。
きっかけは、旧川島織物がヴィータの中で
柳宗理のバタフライスツールを登場させたことです。
消費者にブランドイメージを伝える名脇役となりました。

バルセロナチェア

 

 

 

 

 

 

 

最近はモダンブームということもあり、
相性の良いバルセロナチェアが引っ張りダコです。
川島セルコン、リリカラ、サンゲツ、東リ、フジエ、スミノエ、タチカワ…
あちこちのカタログに登場します。
アルペジオのカタログには前回と同じ写真で掲載されているのですが、追加掲載はありませんでした。
なぜ、私がこんなことを思うのかと言うと、
既にバタフライスツールが『過去のもの』になってしまった悪例があるからです。
名作椅子は普遍的なデザインに価値があるのに、なぜか日本では『消費される存在』です。
まるで野茂Tシャツと同じ扱い(笑)
あと数年したら、ヤフオクに大量に登場するのでは?と思ってしまいます。

カーテンにも『同じ扱いを受けるのでは?』と心配しているブランドがあります。
『マリメッコ』です。
フィンランド生まれのこのブランドは、
ここ数年の北欧ブームとキロニーのライセンス生産開始によって広まりました。
私も大好きなブランドです。
でも北欧ブームが終わった時、マリメッコもまた、
『日本では過去の物』になってしまうのではないか? と心配なのです。
日本以外の世界中の人からは愛され続けているのに…

N邸マリメッコ

 

 

 

 

 

 

 

先日マリメッコの納品に行ってきました。
本当にかわいらしい子供部屋になって、お客様も本当に喜ばれていました。
お客様と私で
『カワイイですよねー』
『すっごいカワイイ!』
『でしょー。絶対カワイイですよ』
『本当にカワイイですね』
と同じ言葉を言い合ってしまいました(笑)。
この素晴らしいファブリックがいつまでも愛され続けるように、
私たちが頑張らないといけないなあ、と改めて思いました。

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シンプルって難しい

カーテン屋を困らせる言葉の一つに『シンプル』があります。
なぜかと言うと、『シンプル』と言う言葉は味覚表現と同じで、
人によって感覚が異なるからです。
食品業界には『甘さ』を区別する為、
数年前に『糖度』という言葉が導入されましたが、
『シンプル度』を数値化することは難しいでしょう。

もし窓装飾に限って考えるのなら、『生地の色柄×装飾方法』かもしれません。
生地の場合は
無地→エンボス柄→ストライプ・幾何学柄→同系色の柄物→多色の柄物
という順番でしょうか。
装飾方法の場合は 吊り元(ハトメ・タブトップなど)やボーダーなどのドレープの演出方法や、
レールや房掛け、レースとの組み合わせなどが考慮の対象になると思います。

では、無地のカーテンに無地のレースをかけた状態が最もシンプルなのか?
と聞かれれば、そうでもないような気がします。
『素材を活かしたシンプルな料理』が生の素材を何もつけずに食べる料理ではないように、
『シンプルな窓装飾』という言葉にも、もっと幅があるような気がするのです。

さて、前回ご紹介したSさんのダイニングをご紹介します。
ナチュラルモダンな仕上がりの空間に縦長の窓が一つだけという窓構成もあり、
『シンプルにまとめたい』というご要望でした。
すぐに浮かんだのが下の生地です。

FA1075

 

 

 

 

 

 

 

フジエテキスタイルのリノンという生地で、
麻の風合いが豊かなイタリア製の生地です。
実は廃番なのですが、店に戻ってすぐに在庫確認して必要分を確保しました。
打ち合わせ当日、『シンプルの範囲を超えているかな?』と少し緊張しながら
『この生地をこんな風に仕上げたらどうかなと思ったんですが…いかがです?』 とご提案すると、
『合いそう!』と2つ返事でOKを頂きました。

S邸ダイニングS邸ダイニング2

 

 

 

 

 

 

 

NE45

 

 

 

 

 

 

 

存在感を出す為、約2倍ヒダにした片開きのカーテンに
レールはヨコタのファインデリッシュという組み合わせ。
エアコン等の関係は無いのですが、ギボシはプレーンにしてあります。
タッセルはトーソーのNE45です。
『シンプル』がご要望でしたので、シェードも頭をよぎりました。
そもそもナチュラル系のロールスクリーンから選んでいただくのが、
最も良い方法なのかな?とも思いました。
でもそうしなかったのは、
『それはシンプルじゃなくて、単に面白みのない仕上がりなんじゃないか』 と思ったからです。
いつだって『シンプル』はカーテン屋泣かせです。
それが楽しいのですが…(笑)

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菜の花忌

竜馬がゆく

 

 

 

 

 

 

 

自他共に認める活字中毒の為、
暇な時は身の回りの活字を探してしまいます。
電車に乗れば雑誌の中吊り広告がターゲット。
気がつくと、赤ちゃんもいないのに『たまごクラブ・ひよこクラブ』とか
ペットもいないのに『いぬの気持ち』なんて雑誌広告まで読んでます(笑)。
『マナーが悪い』と怒られるのですが、食事もついつい新聞片手。
家で朝日新聞を読みながら朝食を食べ、店で読売新聞を読みながら昼食です。
1面を読んでないのに編集手帳を読むというワケの分からない読み方ですが…。

いつからそうなったのかなあと思い返すと、
きっかけは浪人時代に司馬遼太郎の本に出会ったことでした。
それまで兄の読書感想文を盗用した程の本嫌いだった私が、
寝る間を惜しんで読みふけりました。
中でも最も心動かされたのが、『竜馬がゆく』。
第3巻の初めの方の右頁に書かれていたあの詩に励まされたのは、
私だけではないでしょうし、
読み終える時に竜馬は死ぬのかと思うと、
なかなか最後の数ページが読めなかったのも私だけではないと思います。
『全ての若者は竜馬を目指す』の言葉通り、私もその一人でした。

実は以前、司馬遼太郎氏にお会いしたことがあります。
もう14・5年前になるでしょうか。
お正月休みに『坂の上の雲』を読み終えた私は、
暇なこともあって本の舞台になった戦艦三笠を見に横須賀に行きました。
すると切符売場の女性が、『先生がお見えになってますよ』と言うのです。
意味が分からず聞き返すと、何と司馬遼太郎氏が取材に来ていたのです。
心躍るとはまさにあの時のことで、
艦内に入っても落ち着いて展示物など見ていられません。
すると、『コン、コン、コン、コン』と鉄の階段を上がってくる音がします。
司馬遼太郎氏ご本人でした。

『街道をゆく』の取材中だったらしく、お付の方も数人ご一緒でした。
勇気を振り絞って足を前に進め、
『先生、実は私今日先生の本を読んでここに来ました』と話しかけると、
お付の方から『本て、何の本?』と聞かれたので、
『司馬先生の坂の上の雲です』と答えると、先生は非常に喜んでくださいました。
あの時の柔和な笑顔と、
握手をして頂いた時の分厚くガサついた手の感触は、今でも忘れられません。

今日もいつも通り新聞片手に昼食を取りました。
編集手帳のテーマは『人間はいつ大人になるのか』でした。
私の場合は、『竜馬のようにはなれなかったけど、今の自分もナカナカかな』と
思えるようになった時かもしれません。
一昨日は、菜の花忌(司馬遼太郎氏の命日)。
ひたすら読書に没頭した若かりし日々を思い返すお昼時でした。

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木製ブラインド・米長流?

読売新聞の朝刊に米長邦雄将棋連盟会長の伝記が掲載されていて、
毎日熟読していました。
自由奔放な米長氏らしいエピソードが満載なのですが、
中でも驚いたのは、『弟子に弟子入り』したことがあることです。
旧世代に位置する氏は、
弟子から『その手は研究し尽されています』とか『悪手です』と言われながら
新時代の将棋を学んだそうです。
そして、その甲斐あって念願の名人位を奪い取っています。
格好良いなあ。

さて、先日取り付けた木製ブラインドの現場を紹介します。
Sさんのお宅は、無垢をふんだんに使ったモダン和風の仕上がりです。
事前に採寸をした際、奥様から 『和室に木製ブラインドって変ですか?』と聞かれたので、
木製ブラインドの利点・欠点を一通りご説明した後、
『ラダーコードタイプの25か35mmのスラットでナチュラル色にすれば経木みたいで素敵ですよ』と
お答えしました。

その後お店で打ち合わせをしたのですが、
Sさんから『もっと濃い色にしたい』というご希望がありました。
さすがに私も長考に入りました。 思わずスラットサンプルを『羽生睨み』(古っ)
窓枠や天井もナチュラル色の和室に、
どちらかと言えば洋風なイメージのミディアム色の組み合わせ。
しかも、写真に写っていない窓に滑り出しのノブがついている関係で、
正面付けになるため、バランスも目立ちます。
『ちょっとギャンブルかもしれません』とお話ししましたが、
最後はSさんご希望の色を採用しました。
そして納品当日…

S邸和室

 

 

 

 

 

 

 

 

 

素晴らしい仕上がり!
ミディアム色のスラットが奥行き感を出し、
都会的なナチュラルさ溢れる部屋になりました。
私にとっては新鮮な驚きでした。
Sさんもニコニコしながら見とれています。
この業界にある程度いると、
『こんな部屋にはこんな窓装飾』 『こんな窓にはこんなアイテム』 といった
知識・経験が蓄積され、それはお客様の満足に繋がります。
でも、それでプランニングに不自由しなくなると、
新しいことにチャンレンジすることに臆病になるのかもしれません。
米長氏がどうして『弟子に弟子入り』したのか、
その気持ちが分かるような気がしました。

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お金じゃ買えない価値がある

『諸般の事情』により先日の夕食はお寿司でした。
と言っても『金銭的な事情』により、
閉店間際のスーパーで安売りされていたものですが…(笑)
こんな時、私はいつもトレーから和皿に移して食べます。
載っているものが違うだけで、とっても食事が楽しくなります。

寿司

 

 

 

 

 

 

さて、先日お届けした現場のご紹介です。
Kさんのお宅はリビングに掃き出し窓1窓と
廻り縁下に付けられた横滑りだし窓が2窓という構成でした。
奥様はカーテンが大好きな方で、
とっても楽しく打ち合わせをさせて頂きました。

選んだのは均一カーテンの花柄カーテンとボイルのレース。
問題はここからです。
限られた予算の中で最も満足のいく内容にしなければいけません。
ご自宅に伺うと、滑り出し窓がほとんど存在感のない位置にある為、
ご相談の結果この窓の予算を掃き出し窓にまわすことにしました。

K邸バランス付掃き出し窓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドレープは1.5倍・1ツ山・形状記憶付が標準ですが、これを3ツ山2倍にし、
カーテンボックスに共布バランスを付けました。
この内容に至るまで、色々な内容の価格を出しながら、
私と奥様で『こうしたらどうでしょう?』『あーしたらどうなる?』と、
どうしたら低価格で最も充実した内容になるかを徹底的に話しました。
最後はレースの裾処理をウエイト巻きロック加工にするかどうかでしたが、
優しいご主人の『後悔するから、やりたいようにやっていいよ』という言葉で決定!
奥様の嬉しそうな顔を見て、『本当にカーテンが好きなんだなあ』と、
何だか私まで嬉しくなってしまいました。

インターネットでカーテンのことを検索すると、
海外メーカーの話や国内の高級カーテンの話がたくさん出てきます。
でも、『カーテンにこだわる=高いものを買う』ことではないと思うのです。
高級なお寿司に舌鼓を打つ人もいるでしょうし、
スーパーのお寿司をお皿に移し変えて食事を楽しむ人もいます。
楽しみ方やこだわり方は人それぞれ。
大事なのは『いくらか』じゃなくて、 何かもっと違う事のような気がするのです。
納品時のKさんの本当に嬉しそうな顔…priceless!

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仕事?の疑惑の真相はグッジョブ

採寸や工事で外出することの多い私ですが、
店に戻るとスタッフから、
『サイトーさん釣れましたたか?』とか『海の様子はどうでした?』とか
『釣具屋さん混んでました?』などと言ってきます。
仕事ですよ!仕事!
一昨日はお客様宅に直行だったので、『これは悪フザケの格好のパターンだな』と予想し、
あらかじめスタッフの机に
『明日T様宅に商品お届けの為直行します(釣りではありません)』
と書いておきました(笑)。

お届けしたのは川島セルコンのドレープ・SA8101と
同じく川島セルコンのレース・KH4337です。
今回はドレープだけではなくレースにも形状記憶加工をかけての納品です。
通常ドレープ性の良いレースであれば、特にお勧めはしないのですが、今回は例外です。
カーテンボックスの巾がせまい為、レースは箱ヒダにしたのですが、
ヒダの巾が広い箱ヒダは、どうしても裾が広がりがちになるからです。
当店では箱ヒダをもう一度内側へ織り込むように工夫していますが(=写真下)、
それでも3ツ山のようなスマートなヒダにはなりません。
そこで、形状記憶加工をかけてヒダの広がりを抑えるようにしたのです。

エスカルゴ

しかし!打ち合わせ時に問題を発見!
T様宅には巾406cmの片開きという窓があるのですが、
実は形状記憶加工の場合、22山分しか製作できません。
川島セルコンのメーカー縫製でも『巾300cmまで』が限界です。
そこでT様には

1)ハギ合わせはないが、形状記憶加工をかけないので裾が広がる可能性がある
2)形状記憶加工はかけるが、右1m位の所にハギ合わせが入る

の2つの方法をご相談したところ、『サイトーさんにまかせる』とのことでした。
幸いカーテンボックスは窓より40cm程はみ出ており、
ドレープのたまりで隠れる可能性もあることから?をお勧めしました。
そして、いよいよ納品です。

形状記憶つきレース

ドキドキしながらカーテンをかけていると、後から『きれ~い!!』というT様の声が!
この瞬間はやっぱりたまりません。
形状記憶加工独特のU字型のドレープがとってもきれいです。
はぎ合わせもほとんど見えない位置に来てくれて計算通り!
我ながら『グッジョブ!』という感じです。
上機嫌で店に戻ったところ入口でスタッフとバッタリ。
『あっ!サイトーさん。釣れました?』
だから仕事ですって!

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